2026年5月のサイバー脅威分析
チェック・ポイント・リサーチによると、2026年5月における世界全体のサイバー攻撃は週平均で2,055件に達し、前年同月比で2%の増加が見られました。しかし、前月と比較すると7%の減少が確認されています。これにより、数値が一時的に落ち着いたことが示されています。
日本においては、同じ月に1組織当たり週平均1,869件のサイバー攻撃を受け、前年比で62%の増加を記録しました。調査対象国の中で、最も大きな増加率となっており、特に教育分野が多くの攻撃を受けています。日本の企業は依然として高いリスクにさらされ、過去数ヶ月間にわたり、攻撃件数が顕著に増加しています。
攻撃の傾向とリスク
日本では教育機関が最も多く標的となり、週平均で4,641件の攻撃を受けました。これは前年同月比で7%の増加です。教育機関は、その開かれたユーザー環境とセキュリティリソースの限界から、攻撃者にとって魅力的なターゲットとなっています。
続いて、政府や通信業界でも週平均2,620件と2,583件の攻撃が記録されています。さらに、農業や旅行、築業界など、その他の産業にも攻撃の傾向が見られています。デジタルトランスフォーメーションの進展がサイバー攻撃の対象を広げています。
地域別の攻撃傾向
地域ごとに見ると、ラテンアメリカが依然として最も攻撃を受けている地域であり、1組織当たり週平均3,149件の攻撃を受け、前年比で13%の増加が見られました。アフリカでは、攻撃活動が前年比20%減少したものの、高い水準の攻撃が続いています。
生成AIとそのリスク
生成AIの導入が広がる中、それに伴うリスクも高まっています。企業の生成AIプロンプトの中で、25件に1件が高い機密データ漏洩リスクを伴う内容です。また、組織の91%が生成AIツールを利用しており、意図しないデータ漏洩のリスクが増大しています。
ランサムウェアの増加
特に目立つのが、ランサムウェア攻撃の増加です。2026年5月には698件の攻撃が記録され、前年同月比で48%の増加となりました。この度の増加は、業界別では「ビジネスサービス」分野が最も多く攻撃され、35.1%を占めています。北米が最も高い割合を占め、次いでヨーロッパとAPAC地域が続きます。
まとめ
5月の数値は、攻撃件数が減少してもリスクが低下しているわけではないことを示しています。攻撃者は巧妙化しており、時期や手法を変えて適応しています。企業は常に脅威に対処するために、AIを駆使した防止策を優先する必要があります。サイバーセキュリティにおける戦略的なアプローチが求められる中で、攻撃者の新たな手法にも対処していく必要があります。