ウエルシア薬局の物流改革
ウエルシア薬局株式会社は、卸売業者のPALTAC、センコー、日立と連携し、サプライチェーン全体の配送効率向上とエネルギー消費削減に取り組んでいます。特に注目すべきは、物流センター「ウエルシア西関東RDC」における新しい情報連携基盤と入荷自動化設備の導入です。これにより、サプライチェーン全体のスムーズな運営が期待されています。
新技術の導入背景
ウエルシア薬局は、これまでにも他のドラッグストアとの共同配送を通じて物流課題に直面してきましたが、トラックドライバーの労働時間規制などの影響で、業務の効率化が求められています。その中で、2024年から2025年にかけて実施される実証実験を踏まえ、2月から正式運用が始まりました。これにより、サプライチェーン全体をデータでつなぎ、エネルギー消費を約7%削減することを目指しています。
物流情報シェアリングプラットフォーム
導入された「配送情報シェアリングプラットフォーム」では、各メーカーからの納品情報が事前に収集され、物流センターにおけるバース滞留時間の短縮や検品作業の効率化が図られます。このプラットフォームは、ウエルシア薬局が物流業界で初めて導入するもので、各メーカーと店舗をより効率的に結びつけます。
自動化設備の役割
また、新たに導入された移動式協働ロボットにより、デパレタイズとパレタイズ作業の自動化も実現しました。これにより、人手不足が懸念される中でも、作業の効率化が進むと期待されています。ロボットはさまざまな荷物に柔軟に対応可能で、人間と協力しながら作業を行うこともできます。
環境への配慮
今回の取り組みは、経済産業省と国土交通省が推進する「新技術活用サプライチェーン全体輸送効率化・非化石エネルギー転換推進事業」にも採択されており、環境への配慮が強化されています。ウエルシア薬局は、他のドラッグストアや卸売業者に対してもこのプロジェクトへの参加を呼びかけることで、業界全体における物流の効率化を推進していく方針です。
今後の展望
ウエルシア薬局は、今回の技術を全社的に展開し、より多くのメーカーからの入荷に対応することを目指しています。2030年の「地域No.1の健康ステーション」の実現に向けて、地域社会に貢献していくとともに、物流の改革を推進し、持続可能な社会の形成に寄与することを目指しています。
ウエルシア薬局は、皆さまの健康で豊かな生活を支えるため、今後も変革を続けていく所存です。詳しい情報は、公式ウェブサイトをご覧ください。