持続可能な未来へ向けた次世代合成繊維「PlaX」とemmiの春夏コレクション

2025年の春夏シーズン、女性向けデイリーウェアとトレーニングウェアを展開するブランド「emmi（エミ）」が、次世代合成繊維「PlaX（プラックス）」を採用した新コレクションを発表します。このコレクションは、シンプルながら洗練されたデザインと、環境に優しい素材が融合したサステナブルなアイテムで構成されています。

「PlaX」の特徴とは？

「PlaX」は、植物由来のバイオマス素材「ポリ乳酸（PLA）」を基にした新しい合成繊維です。この繊維は、環境への負担を大幅に軽減することができると注目を集めています。例えば、ポリエステルと比較して、長繊維の製造時にかかるCO2排出量を最大70%削減できるほか、水の使用量を90%も減少させる特徴があります。また、PlaXは生分解性を持ち、焼却時にも有害物質を発生させないため、環境に優しい素材として評価されています。

emmiのサステナブルコレクション

emmiは、2025年春夏コレクションにおいて「PlaX」を使用することで、環境に配慮したファッションを提案します。コレクションは、6月12日12:00からemmiの公式オンラインストアで先行予約が行われるほか、直営店での発売は6月19日からスタートします。このコレクションでは、各製品におけるCO2排出量の分析と可視化が実現されており、持続可能なファッションの重要性を強調しています。

環境への取り組み

emmiとBioworksは、製造時のCO2排出量の削減を目指し、「グリーンファクトリー」を選定しました。この工場では、自社発電を利用して生産に必要な電力の約45%を賄い、その結果、製品一つあたりのCO2排出量を約15〜17%削減することができました。さらに、製造工程の透明性を高めることにも力を入れており、製品がどのように作られるのか、その過程を消費者に開示する「透明性向上プロジェクト」も進めています。

今後の展望

ファッション産業全体が持続可能性を求められる中、emmiの取り組みは非常に重要です。特にヨーロッパでは「デジタルプロダクトパスポート（DPP）」という制度が進められ、製品ライフサイクル情報の管理・開示が義務化されつつあります。日本においても、経済産業省が中心となって、同様の試みが始まりつつあり、国内にも持続可能性が求められる時代が訪れています。