2025年の冬、東京で開催される「モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン(MJFJ 2025)」は、音楽ファン注目のイベントです。1967年からスイスで行われているモントルー・ジャズ・フェスティバルの精神を受け継ぎ、日本における大型ジャズフェスとなっています。今年の祭典は、‘An Opening Night’というテーマのもと、12月5日に幕を開け、豪華なアーティストたちがステージを飾ります。初日の公演のレポートをお届けします。
まず、MJFJ 2025の初日を飾ったのは、スイス・ジュネーヴ出身のオルタナティヴ・バンド「L’Osmose」です。2020年に結成され、すでにヨーロッパ各国でのツアーを成功させてきた彼らは、MJFレジデンシーでのオーディエンス・アワードも受賞しています。ステージの幕開けを飾るにふさわしい、情熱的なパフォーマンスが印象的でした。
会場は東京・南青山に位置する円形ホール-baroomで行われ、制約された観客数の中でアットホームな雰囲気が漂っていました。最初に披露された曲「IN PARADISE」では、メンバーが一体となり前後に揺れながら独創的なサウンドを展開。エレキギターやアナログ・シンセサイザーなど多岐にわたる楽器を駆使し、ジャズやサイケデリック・ロック、フォークなどを融合させたスタイルで、観客を魅了しました。
続いて登場したのは、シンガー・ソングライターのさかいゆう。彼のピアノにより会場の空気は一変し、続けて歌い上げる「桜の闇のシナトラ」からその魅力を発揮します。さかいは他の楽曲においても圧巻のパフォーマンスを披露し、特にメジャー・デビュー曲「ストーリー」や代表曲「SHIBUYA NIGHT」では観客を巻き込み、声援を送らせるコール&レスポンスの場面が生まれました。
また、彼は人気アーティストであるディアンジェロを追悼するメドレーも行い、心を打つバラード「君と僕の挽歌」へとつなげました。この曲はさかいが親友に捧げたものであり、ディアンジェロへのオマージュが込められていました。彼がステージ上で見せる敬意は、観客にも深く響き、感動的な場面が展開されました。
公演の終幕では、さかいが「よさこい鳴子踊り」を披露し、観客の皆と一体感を生み出しました。最後には「アンパンマンのマーチ」で締めくくり、会場は大歓声に包まれました。
初日から豪華なアーティストたちによるパフォーマンスが光り、MJFJ 2025は素晴らしいスタートを切りました。各アーティストの個性が存分に発揮され、観客も満足した様子。今後の展開から目が離せません。MJFJ 2025が繰り広げる音楽の旅にぜひご注目ください。