新たな水難事故予防プロジェクト「おぼれ100」
本日、日本財団の海のそなえプロジェクトから新たな水難事故防止のための情報コンテンツ「これで、おぼれた。『おぼれ100』」が発表されました。この取り組みは、海での溺れ事故を未然に防ぐための意識向上を図るもので、多くの人々に水難事故の予防を身近な問題として感じてもらうことを目的としています。
コンテンツの目的とは?
「おぼれ100」は、溺れる前の危険な状況や行動を可視化することによって、事故の理解を深めることを狙っています。そして、人々が自己の経験として「自分もやっていたかもしれない」と共感し、溺れの危険を認識・回避するきっかけを提供します。このプロジェクトは、社会全体で溺れ経験を共有し、共助の意識を高めるための第一歩となります。
どのように情報を集めたのか?
本コンテンツの制作には、1,000人を対象にしたヒヤリハット調査の結果が反映されています。この調査では、溺れかけた経験を持つ人々の実際の状況や行動を詳しく分析しました。調査の中では、溺れに至ったシーンやシチュエーションを整理し、重大な事故を未然に防ぐために重要な「入口」を示しました。
溺れの背景には通常、29件の軽微な事故や300件の「ヒヤリハット」があるとされており、これを踏まえた双方向のコミュニケーションを通じて、溺れに対する理解を深め、経験を分かち合うことで、事故の減少を目指しています。
どのように活用できるのか?
「おぼれ100」は、公式サイトおよびInstagramで公開されています。教育機関や自治体など、誰でもこのコンテンツを利用することができます。これにより水難事故の防止に関する啓発が幅広く行われることを期待しています。また、積極的に情報を共有することで、互いに助け合うコミュニティの形成を目指しています。
プロジェクトの背景
この取り組みは、うみらい環境財団、日本ライフセービング協会、日本水難救済会が共同で進めており、日本財団が策画・統括しています。3年間の計画で、海に関する新しい常識を広め、水難事故の発生減少を目指しています。感情を揺さぶり、次世代に豊かで美しい海を引き継ぐために、「そなえはみんなで作る」という考え方を浸透させていく方針です。
私たちが直面する社会問題を自己の課題として捉えることができれば、一人ひとりが意識的に水難事故を防ぐための行動を取るようになるでしょう。これからの季節、海や川に出かける際は、この「おぼれ100」を参考に、周囲の安全に目を向けることが大切です。
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この機会に、ぜひ皆さんも自らの経験を共有し、水難事故の予防に向けた活動に参加してみてはいかがでしょうか。