東京で量子コンピューティングのイベントが開催される!
D-Wave Quantum Inc.は、量子コンピューティングに関する初のユーザー会議「Qubits Japan 2025」を2025年9月17日に、東京で開催すると発表しました。このイベントは、アジア太平洋地域における量子コンピューティング技術の急速な発展を受け、業界の注目を集めています。
「Quantum Realized(量子の実現)」というテーマのもと、D-Waveの幹部や業界のリーダーによるプレゼンテーションが行われ、最新の量子技術がどのようにビジネスに具体的な価値をもたらしているのかが紹介される予定です。興味深いことに、このユーザー会議はD-Waveのアジア太平洋地域での受注額が過去12か月で83%増加したことを背景に実施されます。
特に注目すべきは、D-Waveのアニーリング量子コンピューティング技術に対する顧客の関心が高まっている点です。人工知能(AI)や機械学習など、複雑な課題の解決に向けて、発展的なアプローチが求められています。最近の顧客事例として、以下の2社のプロジェクトが挙げられます。
日本たばこ産業(JT)
日本たばこ産業株式会社の医薬事業部門がD-Waveとの新たな契約に基づいて量子AIを活用した創薬に取り組んでいます。このパイロットプロジェクトは、前回の概念実証(PoC)プロジェクトの成功を受けたものです。具体的には、量子コンピュータと生成AIを組み合わせることで、既存の学習データセットを超える新しい分子構造の生成に成功しました。これは、創薬の革新を促進するための重要なステップであり、量子ハイブリッド生成AIが持つ無限の可能性を示しています。
NTTドコモ
また、NTTドコモは2024年に量子最適化のパイロットプロジェクトを実施し、モバイルネットワークの性能向上を目指しています。このプロジェクトでは、D-Waveのアニーリング量子コンピュータを活用し、通話が集中するピーク時間帯におけるページング信号の削減に成功しました。この取り組みによって、ネットワークの効率化やコスト削減が期待されています。現在、この技術は全国規模で導入され、NTTドコモは新たな量子技術の活用を探索中です。
さらに、D-Waveは、韓国の延世大学や仁川広域市との戦略的提携を発表し、量子コンピューティングの研究と人材育成を進めています。この協力により、D-Waveの技術を幅広い分野で活用することが期待されています。
D-WaveのCEO、アラン・バラッツ博士は「アジア、とりわけ日本は量子コンピューティングの革新や開発において重要な地域になりつつあります。このユーザー会議を通じて、量子エコシステムを形作り、重要な対話が促進されることを喜ばしく思います」と述べています。
会議には、D-Waveの幹部や、日本たばこ産業の科学者、NTTドコモのデータサイエンティストなど、さまざまな分野からの専門家が登壇予定です。参加希望者は、以下のリンクから登録できます。
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D-Waveは、業界をリードする量子コンピュータの開発会社であり、自社の技術を使用する顧客にとって、最も難解な計算課題を解決するための優れた選択肢を提供しています。量子コンピューティングが BUSINESSや社会の未来をどのように形作るか、ぜひ注目してみてください。