CDE活用法とは
2025-12-10 13:50:41

建設業界のDX推進を加速するCDEの実態と活用法について

建設業界のDX推進を加速するCDEの実態と活用法について



建設業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)は、近年急速に進んでいますが、その過程には多くの課題が存在します。特に、共通データ環境(CDE)の導入は、その効果が期待されつつも、実際の運用においては多くの企業が壁にぶつかっています。応用技術株式会社が実施した調査によれば、CDEを導入している企業は約7割に達するものの、効果的に活用できている企業はわずか25%にとどまっています。これは、CDEの導入から運用までの道のりが容易ではないことを示しています。

調査の背景と目的



応用技術では「建設現場における情報共有・データ管理の実態」に関する調査を実施しました。その目的は、建設業界でDX推進に関わる方々のリアルな声を集め、共通データ環境(CDE)の導入及び活用にかかる課題を明らかにすることです。調査は2025年11月に行われ、1,019人の業界関係者が対象となりました。

CDE導入率とその課題



調査結果によれば、CDE導入企業は80%を超えるものの、「効果的な活用が進んでいない」とする回答が4割以上を占めました。これは、CDEの利用について操作性や共有手段のバラツキ、そして教育の不足が大きな影響を及ぼしていることを示唆しています。

具体的にみると、「自社や協力会社間で行っている、現在の情報共有・データ管理方法は使いやすいですか?」という問いに対し、約80%の回答者が「使いやすい」と感じている一方で、約20%が「あまり使いやすくない」と答えています。この差に注目すべきです。対象者の中には、操作に慣れていなかったり、プロジェクトごとに異なる運用ルールに混乱を来すケースも多く存在します。

今後の課題と方向性



調査結果をふまえて、建設業界が今後求める情報共有・データ管理の在り方は「スピード感」「正確性」の2つに集約されます。リアルタイムでの情報連携や多様なデータの一元管理が求められています。また、ルールの整備や運用方法の統一化も重要な課題です。

現場での声には、「CDEの使い方を習得するための学習コストが高い」「システムが複雑」という意見が多数寄せられています。これらは、単に技術面の問題にとどまらず、企業文化やシステム導入時の教育体制に関わる重要な要素です。CDEを効果的に使うためには、利用者教育と日々の運用を支える仕組みの整備が必須です。

CDEの定着に向けた取り組み



応用技術では、自社の調査結果を踏まえ、CDEの導入を支援する様々なプログラムを提供しています。具体的には、Autodesk Construction Cloud(ACC)を利用したCDEの構築と運用定着をサポートするサービスがあります。このサービスでは、導入から定着に至るまでのトレーニングやハンズオンを実施しています。

さらに、2025年12月には「BIMの情報共有をもっと楽にする3つのポイント」という無料オンラインセミナーが開催されます。このセミナーでは、CDEを活用した情報共有術について具体的な方法をご紹介する予定です。情報共有の課題に頭を抱えている方々にとって、実践的な解決策が得られる機会となるでしょう。

まとめ



今回の調査が示した「CDE導入のハードル」が、建設業界のDX推進において重要なカギを握っていることは明らかです。今後は、単なる導入に終わることなく、利用者が技術を使いこなすことで、情報共有とデータ管理を効率化し、業務の生産性向上を図ることが求められます。CDEを通じて、業界全体の運用ルールを最適化するための環境整備が急務となっています。


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