東京・町屋に新たなクラフトトニックの聖地が誕生
10月29日、東京の町屋に新たなクラフトトニック製造所とバー『日出ずるクラフト蜜造所』がグランドオープンしました。この場所は、代表の高橋さんの幼少期の思い出の地であり、彼の祖父が営んでいた製菓会社の記憶が深く根付いています。
高橋さんは、祖父との思い出を胸に、町屋という土地に事業を立ち上げることを決意しました。
祖父の教えと逆境を乗り越えて
高橋さんがクラフトトニックの開発を始めたのは、業務用酒販店での経験から「トニックウォーターは売れない」という言葉に逆らいたいという気持ちからでした。彼は、清涼飲料の世界で「シロップは嗜好の素」となると気づき、独自のクラフトトニックを作ろうと決心しました。
コロナ禍の自宅時間を利用し、トニックの開発プロジェクトに着手。趣味として始めたものが次第に本格化していきました。
キニーネ問題に直面した開発
プロジェクトが進む中、トニックの中心成分であるキニーネについて、日本の法規制の壁に憤りを感じました。「キニーネを使わずにトニックと呼べるのか?」の葛藤が続きます。そんなとき、祖父の教えが心に浮かびました。戦後、高価なチョコレートを「お菓子」という形で再定義した祖父の姿に感銘を受け、トニックも再定義することを決断しました。
新潟産ホップで新たな苦味を求める
新たな苦味成分を模索していた高橋さんは、幼少期にビール工場から香っていたホップの香りを思い出しました。そこで、国内のホップ農家を訪ね、新潟産のホップを使用することを決めました。このホップが、クラフトトニックの個性を確立するキーになりました。
試作は108回を超え、満を持して完成したクラフトトニックは、初めてそれを味わった人々からも驚かれるほどの出来栄えです。
鎖国日本をテーマにした物語性
店名の「日出ずるクラフト蜜造所」は、個性的なプロジェクト名から由来しています。高橋さんは、あたかも日本が鎖国を続けているかのように独自のジントニックの味わいを再現する物語を考えたのです。お店では、ホップと甜菜糖、レモンやライム、じゃばらなどのボタニカルが共鳴し合い、特別な風味を生み出します。
お勧めメニューは「蜜造所のジン&トニック」です。このメニューでは唯一無二の一杯を楽しむことができます。
サステナブルな視点を大切に
店名にある「蜜造所」に恥じないよう、シロップ作りにこだわりを持ち、クラフトトニックを活かしたカクテルやソフトドリンクを展開しています。また、製造過程での廃棄物も活用したユニークなメニューが豊富で、その一部として『黒レモネード』などが提供されます。これにより、無駄なく資源を利用し、サステナブルな視点も持ち合わせています。
施設の情報
『日出ずるクラフト蜜造所』は、以下の情報で営業しています。
- - 場所: 東京都荒川区町屋3-7-17 エベビル104
- - 営業時間: 火・水・金 18:00-23:00、土曜 16:00-23:00
- - 定休日: 日・月・木曜
- - 席数: カウンター6席、スタンディングカウンター約3名
最新の営業情報は、公式Instagramにて確認できます。新しい味わいと素敵な物語が詰まった『日出ずるクラフト蜜造所』をぜひ訪れてみてください!