日本と台湾のさらなる協業を目指して
このたび、CDIBクロスボーダー・イノベーション・ファンド(以下、CCBI)が、AI技術を基盤にした漫画やアニメなどのIP(知的財産)創作プロセスを革新するスタートアップ、Visual Bank株式会社に出資しました。CCBIは台湾のKGIファイナンシャル・ホールディング傘下の企業で、クールジャパン機構との共同出資を通じて、日台間におけるアニメ・漫画のIP創作における連携を強化しようとしています。
Visual Bankは、2022年に設立され、日本最大級のビジュアルコンテンツ管理・流通プラットフォーム「amana Images」を傘下に持つ企業です。同社は、AIによる創作支援ツールを開発しており、これを通じてクリエイターの制作過程を効率化し、高品質なアニメやマンガの創出を支援しています。特に、子会社「THE PEN」が開発したAIツールは、漫画家の制作を効率化し、作品完成までの期間を大幅に短縮しています。これは、クリエイターが創作のみに集中できる環境を提供し、より多くの新しいコンテンツの誕生をサポートするものです。
開発創新管理顧問の総経理、郭大經氏は「AI駆動型の創作ツールは、今後のデジタルコンテンツ産業を牽引する重要な鍵となります。Visual Bankは技術力と革新力を兼ね備え、日本と台湾のアニメーション業界をつなぐ架け橋です」と述べています。この投資により、日台のアニメ・マンガ業界の発展が期待されています。
CCBIは、CDIBキャピタルグループが日本や台湾を中心としたアジア地域への投資を目指すファンドで、これまでのスタートアップ支援を経て、今後はバイオテクノロジーや半導体、AI基盤インフラといったディープテック分野への投資にも注力する予定です。
また、8月には「Cross-border Open Innovation Day—DX for Future Tech」というイベントが開催され、日台スタートアップの経験や知見の交換が行われました。このイベントは、両国間のイノベーション連携を強化する重要な場となっています。CDIBキャピタルの総経理、南怡君氏は、「オープンイノベーションを推進し、優れたスタートアップの成長を支援していく」と話しています。
開発創新管理顧問は、現在東京・市ヶ谷に拠点を構え、幅広い分野のスタートアップを支援しています。これにより、日本と台湾のスタートアップエコシステムのさらなる深化が図られ、国際的な市場での競争力向上が期待されます。
このように、日台の協業は新たな未来を切り開く可能性を秘めており、技術革新によって生まれる新たなコンテンツが注目されています。今後の展開に目が離せません。