新しい供養のかたち : 樹木葬、海洋散骨、デジタル墓の調査結果
近年、供養の形が多様化してきています。その中で特に注目を集めているのが、樹木葬や海洋散骨、さらにはデジタル墓といった新しいスタイルです。2024年10月に実施された全国調査では、これらの供養スタイルに対する認知度や好感度について興味深い結果が明らかになりました。
調査概要
今回の調査は、全国の40代以上の男女を対象に、インターネットを通じて行われました。調査期間は2024年10月1日から30日までで、有効なサンプル数は1000名でした。
樹木葬の認知度と評価
まず、樹木葬についての調査結果を見てみましょう。樹木葬は、許可された土地に遺骨を埋葬し、墓石の代わりに樹木や花を植えるという新しい埋葬方法です。調査結果によると、樹木葬の認知度は約82%に達しており、そのうち“良いと思うし自分も使用したい”と答えた人は28.2%、良いと思うが自分は使用しないという意見が31.1%でした。全体としては半数以上が好意的な意見を持つ結果となりました。
海洋散骨の人気
次に、海洋散骨について見てみましょう。海洋散骨とは、火葬後に遺骨を粉状にし、海に撒くという供養方法です。この方法の認知度は91.9%と非常に高く、“良いと思うし自分も使用したい”と回答した人は21.5%で、良いと思うが使用しないという人は30.2%でした。樹木葬同様、半数以上が好意的な回答を示しています。
デジタル墓の課題
一方で、デジタル墓に関する調査結果は厳異なものでした。デジタル墓はQRコード付きの墓標を用いて、故人の思い出をデジタル化し、スマートフォンで見ることができる埋葬方法です。しかし、調査では31.5%の人がこのシステムを知らなかったと回答し、“良いとは思わない”とする意見が26.4%あり、認知度は低く、否定的な意見が多いことが特徴です。
性別による評価の違い
また、各供養スタイルに対する評価の違いは性別によっても変わります。調査結果によると、樹木葬や海洋散骨に対しては女性の方が男性よりも好意的な意見を抱いていることが明らかになりました。このことは、供養に関する意識の変化を示しているとも言えそうです。
調査結果のまとめ
今回の調査から、新しい供養の形態である樹木葬や海洋散骨に対する認知度や好感度の向上が見られました。それに対し、デジタル墓については認知度が低く、これからの普及には時間がかかる可能性があります。全体として、特に女性が新しい供養の形に対して好意的な意見を持っていることが印象的です。
また、全国石製品協同組合(全石協)は、消費者が満足できる供養の選択をサポートすべく、お墓や散骨に関する相談窓口を開設しており、今後も業界の正しい情報を提供し続けることを約束しています。適切な供養の形を選ぶために、正確な情報を基にした判断が重要です。
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