DX内製化に関する大企業の調査結果
株式会社ドリーム・アーツが実施した「DX内製化」に関する調査では、650名の大企業の従業員に対して、デジタルトランスフォーメーション(DX)の内製化に関する意識と課題を分析しました。この調査は、デジタル改革が企業の競争力向上に直結する中で、外部委託から内製化へのシフトを図るために行われています。
調査の概要
調査対象は、従業員数1,000名以上の企業に勤務している650名で、インターネットを通じて行われました。結果は以下のようになりました:
外部委託の実態
調査によれば、DX関連の業務で「ほぼ全て外部委託」または「半分以上外部委託」と答えた企業は41.4%に達しました。一方で、自社内で内製している企業はわずか24.9%であることが明らかとなり、外部委託が依然として一般的な傾向であることが分かります。
内製化への高い意欲
驚くべきことに、約8割(78.8%)の回答者が「DX内製化を強く推進したい」または「できればそうしたい」と答え、このデジタルシフトに対する強い意欲が伺えます。
最大の障壁はIT人材不足
しかしながら、内製化を進める上での最大の課題は、依然として「IT人材不足」とのことです。多くの企業が人材面での壁に直面しており、特に管理職層では「現場のスキル不足」がついています。これは、非管理職の回答で「障壁は無い」とする意見が見られることから、役職間の認識のギャップも示しています。
業務部門のアプリ開発
さらに、業務部門が自らアプリを開発した経験のある企業は34.3%。これはテクノロジーの進化により、専門知識がなくても開発できる環境が整いつつあることを示しています。しかし、「ノーコード」と「ローコード」の違いを理解しているという回答は26.3%にとどまり、まだまだ認識不足が残ります。
調査結果の考察
ドリーム・アーツの分析によれば、大企業のDX内製化には高いニーズが存在しますが、IT人材の不足が決定的な壁になっています。テクノロジーの進化やノーコードツールの普及によって、『デジタルの民主化』が進んでいる一方で、実際の職場でのスキル向上が追いついていない現状が浮かび上がりました。このギャップを埋めるためには、現場の人々に権限を与え、スキル向上を図ることが重要です。これにより、リーダー層との意識の違いも解消され、DX内製化の加速が期待されます。
まとめ
今後、企業は現場主導のDX推進を図り、さらに人材不足という構造的な課題にも立ち向かう必要があります。ノーコードツールなどを活用したデジタル化の委任を進めることで、自社のDXを進めながら、同時に人材育成にも注力することが求められます。今回は、DX内製化の現状とその課題について詳述しましたが、未来の取り組みにも大いに期待が寄せられます。
調査詳細及び資料ダウンロードはこちらから確認できます:
ドリーム・アーツの調査レポート