仙台市でスタートした外国人向けオンライン診療サービス『とらほす』の全貌とは

東京都港区に本社を置く株式会社メディ・エンジンは、仙台市との連携を強化し、訪日外国人観光客向けのオンライン多言語診療サービス『Travelers Hospital（とらほす）』を市内の宿泊施設に導入しました。このプロジェクトは、東京・大阪といった大都市圏を除いての『とらほす』の導入としては国内初となります。

『とらほす』の特徴

『とらほす』は、外国人観光客が旅行中に体調を崩した際、宿泊施設を介して迅速かつ的確に医療サポートを提供する総合医療支援サービスです。このサービスの主な特徴は以下の通りです。

- 多言語オンライン診療: 英語、中国語、韓国語など、多様な言語に対応した医師によるオンライン診療を提供。
- 即日処方薬配送: 診察を受けた後、必要に応じて薬を迅速に手配し、受取手続きをスムーズに行います。
- フルサポート体制: 宿泊施設に向けたマニュアルも提供され、スタッフが外国人客へのサポートを強化。
- 地域医療機関との提携: 必要に応じて、地元の大学病院などの医療機関と連携し、より包括的な医療サポートを実現。

この実証実験の狙いは、外国人旅行者が「言語の壁」や「受診控え」に悩まされることなく、日本の高品質な医療を365日、24時間利用できる環境を提供することです。

導入の必要性

近年、地方都市である仙台への訪日外国人観光客が増加しているにもかかわらず、多言語対応可能な医療機関は依然として限られています。この課題に対処するため、メディ・エンジンは地域全体が連携した支援体制の構築が必要不可欠であると認識し、実証実験を進めることを決定しました。

具体的なサービス内容

実証実施内容

- 宿泊施設への導入: 診療案内をQRコード形式で提供し、薬の配送に関する情報を掲示。
- 診療体制: AIを駆使した多言語サービスにより診療を効率化。まずはチェックイン時にQRコードをお渡しし、体調不良を訴えた際に速やかに利用できるようになります。
- 地域医療機関との連携: 診察結果に基づき、薬の配送や地域医療機関への紹介をスムーズに行います。

対象宿泊施設

この実証実験には以下の複数のホテルが参加します。

- 江陽グランドホテル
- 奥州秋保温泉蘭亭
- 仙台国際ホテル
- ホテルメトロポリタン仙台
- ホテルモントレ仙台
- ホテル瑞鳳

実証期間と今後の展望

実証検証は2026年2月末までの予定で、状況に応じて延長の可能性もあります。このプロジェクトが成功すれば、地域における新しい医療サービスとして定着することが期待されます。

企業情報

株式会社メディ・エンジンは、訪日外国人医療のリーディングカンパニーとして、医師、通訳、薬局が一体となって医療支援体制を構築し、『とらほす』を全国300以上のホテルに提供しています。『とらほす』は「旅先でも、母国と同じ安心を。」を理念に掲げ、医療アクセスの向上に貢献しています。

仙台市との連携

本実証事業は、仙台市の「仙台ヘルスケアスタートアップ実証推進拠点」の一環として進められています。この拠点では、医療や介護の現場の課題を新たなデジタルサービスで解決するスタートアップを支援しており、地域医療機関やベンチャーキャピタルとの連携を強化しています。これにより、仙台市内における医療サービスの向上が図られています。

詳細情報はメディ・エンジン企業サイトやとらほす紹介サイトでご確認ください。