デジタルインボイスの相互接続テストの成功を報告
株式会社TKCが代表幹事法人を務めるデジタルインボイス推進協議会(EIPA)が、会員企業間でのデジタルインボイスの相互接続テストを実施しました。その結果、全ての送受信が成功したことが確認され、国際的なデジタルインボイスの普及に向けた一歩となりました。
このテストは、2024年11月以降にEIPA会員である認定Peppol Service Provider数社の協力を得て行われました。参加したのは、合計25社という多くの企業で、デジタルインボイスの相互接続の実現に向けた取り組みの一環として行われたものです。
Peppol(ペポル)の仕組みとは?
Peppolは、インボイスなどの電子文書をネットワーク上で安全かつ効率的に授受するための国際的な標準規格です。すでに、欧州を中心にシンガポールやオーストラリアなどでも採用されており、デジタルインボイスの普及が進んでいます。この仕組みを導入することで、企業は国内外の取引先との間でスムーズにデジタル請求書をやりとりできるようになります。
テストの成果と今後の展望
今回のテストでは、502件の相互接続テストを行い、その全てが成功しました。使用されたのは、「Peppol BIS Standard Invoice JP PINT Version 1.0.3」と「JP BIS Self Billing Invoice Version 1.0.1」の二つのバージョンです。これにより、事業者は請求、支払、記帳業務の効率化を実現し、生産性を向上させることが可能になります。
EIPAでは、さらに多くの企業にペポルインボイスを利用してもらうための取り組みを続けていく予定です。具体的には、今後も相互接続テストや情報共有を通じて、日本におけるデジタルインボイスの普及を進めていく計画です。
TKCのシステム強化
特にTKCが提供するシステムにおいては、財務会計システム「FXクラウドシリーズ」や販売管理システム「SXシリーズ」、さらには電子取引データ保存サービス「インボイス・マネジャー」が強化されており、利用者がデジタル化をスムーズに進めるためのサポートが充実しています。
- - FXクラウドシリーズ: 2020年から提供が開始されたこのクラウドシステムは、財務会計、販売管理、給与計算を一元的に管理できる機能を持ち、経理業務の効率化に寄与しています。
- - インボイス・マネジャー: 電子帳簿保存法に対応したクラウド型ストレージサービスで、電子取引データの保存が可能です。2022年にはペポルインボイスの送受信サービスがリリースされ、新たな機能としてクラウド型請求書送受信サービスが加わっています。
今後もTKCはペポルインボイスの普及に向け、さらなる取り組みを続けていく意向です。業界のデジタル化はますます進展することが期待されており、企業の競争力向上にも寄与するでしょう。