はじめに
近年、物流業界では自動化が進展し、効率的な運用が求められるようになっています。そんな中、サンワサプライ、SGシステム、XYZ Roboticsは共同で、AI搭載の荷降ろしロボット「RockyOne」をサンワサプライ東日本物流センターに導入しました。本記事では、「RockyOne」の特長や導入の背景、今後の展望について詳しく解説します。
「RockyOne」の特長
「RockyOne」は、XYZ Roboticsが開発した自律移動型ピッキングロボットです。このロボットは、様々なサイズのカートンを能力高く荷降ろしすることが可能で、産業用ロボットアームや3Dカメラモジュール、吸着ハンドなどが搭載されています。これにより、コンテナ内の荷物を効率的に処理し、作業環境を大幅に改善します。
具体的には、荷物のサイズは150mmから800mm、最大重量は30kgまで対応しています。さらに、20ft、40ft、そして45ftの標準コンテナにも対応可能で、最高の移動能力と処理能力で、従来の手作業に比べて格段に効率的です。たとえば、処理能力は最大で300~800PPH(Pieces per Hour)に達します。
導入の背景
コンテナからの荷降ろし作業はとても過酷な環境で行われることが多く、そのため労働環境の改善が求められていました。荷物が天井近くに積まれた場合、手が届かず、また重たくなることから人手での処理が危険を伴っていました。これに対処するため、SGシステムはサンワサプライの商品特性を分析した上で、自動化の可能性を検討しました。
自動化が可能なコンテナに対しては、XYZ Roboticsがシミュレーショントライアルを通じて操作の安全性と効率を検証しました。これにより、複雑な積載状態でもロボットが適切に対応できるよう努められました。
実証実験の成果
実証実験では、コンテナ内部の作業者数をゼロにすることに成功し、重い荷物の処理性能は人手の1.5倍に達したことが報告されています。軽い荷物に関しては、マルチピッキングによって人手と同等という信頼性を示しました。これからさらにロボットの高速化を進めることで、さらなる作業効率の向上が期待されています。
今後の展望
この取り組みは、2025年4月からの正式導入へ向けて進行中で、SGシステムが物流システムインテグレーションの経験を生かし、XYZ Roboticsが高い技術力で製造・保守を担当します。また、サンワサプライ(上海)が調達や検査の役割を果たし、強力な三者体制が構築されています。
まとめ
「RockyOne」の導入により、サンワサプライの物流作業は新たなレベルへ引き上げられます。自動化の推進により、作業環境の改善や労働負荷の軽減が期待でき、今後の物流業界におけるロボット活用の先駆けともなるでしょう。изводство品質基準を満たすための調整が進められ、今後、より多くの現場へと普及していくことが期待されています。