OTC類似薬の影響
2026-05-13 17:00:41

OTC類似薬の追加負担を考える:医療費軽減の実態と影響

OTC類似薬の追加負担を考える



2025年3月、パルシステム共済生活協同組合連合会(以下、パルシステム)が主催した『医療・健康格差学習会』が東新宿で開催されました。今回の学習会には29人が参加し、オンライン視聴も含まれ、全国保険医団体連合会(保団連)からの講師を迎えました。

OTC類似薬とは?


OTC類似薬とは、市販薬と成分や効能がほぼ同じであるにもかかわらず、処方箋が必要な医薬品を指します。この度、2027年から新たにこの類似薬に対する特別料金が導入されるというニュースが報じられました。これに際し、本並省吾氏(保団連事務局次長)が、対象となる1,100品目の影響を詳しく解説しました。

影響と負担増の実態


新しい改正案では、1,100品目のOTC類似薬に25%の追加負担が生じるとのこと。この負担は、痛み止めやアレルギー薬といった誰もが必要としている医薬品に適用されます。国はこれにより医療費を削減し、最終的には国民一人当たりの保険料を軽減することを目標にしています。試算によると、年間で約400円の削減が見込まれているものの、実際には市販薬を常用する家庭の薬代を逆に圧迫するものと懸念されています。

例えば、花粉症の内服薬や点眼薬、点鼻薬の処方を受けると、月額で約1,500円の追加負担が生じるとの試算も出ています。このように、目先の負担軽減が別の形での支出増加に繋がる可能性が高いのです。

患者と家計への影響


本並さんは、特に現役世代が自己判断で市販薬を使用することで受診機会を逃し、その結果、より悪化した病態を招く危険性を指摘しています。自己判断で軽く済ませようとすることで、重篤な病状を見逃してしまうという悪循環が懸念されているのです。例えば、胃痛の市販薬を服用し続けることで、胃がんの初期症状を見落とすというケースも踏まえると、医療費の合計増加に繋がる恐れがあります。

また、アトピー性皮膚炎など、慢性疾患に悩む方々の中には、毎月の治療に必要な保湿剤やステロイド剤の購入が家計に与える影響を心配する声が多く存在します。「手取りが少ない中で治療をあきらめなければならない」との訴えもあり、物価高騰の中での生活維持が一層厳しくなる可能性があるのです。

安全な社会の維持を考える


厚生労働省は、OTC類似薬の追加負担がもたらす影響を注視する必要があります。特に、介護や保育、肉体労働といった職業に従事するエッセンシャルワーカーが、治療を受けることなく健康を維持できなくなることで、働き手の不足という新たな問題が生じるかもしれません。

最後に、本並さんは「国民一人当たりの月33円の負担軽減が、本当に国の医療制度の負担軽減に繋がるのか疑問」と述べ、医療の全面的な自己責任化への懸念を露わにしました。健全な医療制度を守るためには、現役世代が医療を受ける権利をしっかりと意識し、他者と連携を図っていくことが求められます。

結論


パルシステムは引き続き、地域の健康課題へと真摯に向き合い、より良い社会作りを目指していくとのことです。必要な医療を適切に受けられる社会の実現のために、今後も各団体との協力が必要不可欠です。


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