墨田区とハミングバードがドローン活用の災害協定締結
最近、東京都墨田区と株式会社ハミングバードが「災害時等における無人航空機を活用した支援活動に関する協定」を締結しました。この協定により、ハミングバードのパイロットは災害時において墨田区の指示を受けて、危険なエリアでの被災状況の調査をドローンで実施することが可能となります。これにより、迅速かつ安全な情報収集が期待されます。
協定の目的と内容
この協定は、両者が災害時における協力体制を構築し、速やかな支援が行えるようにするためのものです。具体的には、以下のような活動が盛り込まれています:
1. 被災状況の調査:ドローンを使用して安全に被災地を調査し、状況を把握。
2. 情報提供:ドローンで撮影した映像を提供し、情報の共有を図る。
3. 地図作成:被災状況を反映した地図の作成支援。
4. 捜索救助活動:被災者の捜索や救助活動。
5. 防災訓練:合同での無人航空機を使った防災訓練の実施。
6. 技術支援:無人航空機の利活用に関する技術的な支援。
7. その他必要な事項:両者で協議の上、必要と認められる事項。
このように、ハミングバードは墨田区からの要請に応じて多岐にわたる支援を行うことを約束しています。加えて、ハミングバードの災害協定を結ぶ自治体は、これで7つ目となりました。
墨田区の特性と災害リスク
墨田区は隅田川と荒川に囲まれた低地に位置するため、地震や水害などの災害リスクが高い地域です。区の全エリアが「沖積低地」に分類されており、地質的に震災の際に揺れが増幅される可能性があります。さらに、墨田区の標高は最高4m、最低はマイナス1.2mと非常に低く、特に洪水などには注意が必要と言えます。近年の気候変動により、大規模な台風や豪雨が頻発しており、この地域は特に危機感を持って備えるべき場所とされています。
ドローンの機能と活用例
協定締結式において、ハミングバードの代表取締役である鈴木氏は、ドローンの機能について説明しました。特にカメラ性能は、被災地の写真を高精度で撮影できるため、災害状況を詳細に把握する際の大きな助けとなります。また、これまでのドローン活用の事例も紹介され、効果的な活用方法が提示されました。
今後の取り組み
協定締結後、両者は災害時の支援だけでなく、平時においても防災に関する普及活動を強化することについて話し合っています。具体的な計画として、今年度の水防訓練に参加し、ドローンの空撮映像をLIVE配信する取り組みも決定しました。また、子供向けの防災セミナーや操縦体験の機会も設け、地域住民への防災意識向上を図る予定です。
株式会社ハミングバードについて
ハミングバードはドローンスクール東京を運営し、国家資格を有するインストラクターが多数在籍しています。これまでに6,000人以上の卒業生を輩出し、ドローン技術の普及と産業の発展に貢献しています。最新の無人航空機を使った空撮業務や構造物の検査、さらには災害時の支援活動にも積極的に取り組んでいます。彼らの活動は、今後の防災対策において非常に重要な役割を果たすことでしょう。
今後もハミングバードと墨田区の連携による新たな取り組みには目が離せません。ドローンの技術進化とともに、地域の安全を守るための力強いパートナーシップが築かれていくことを期待しています。