中小企業の承継と教育
2026-06-30 14:16:24

中小企業における次代承継への取り組みと社員教育の現状とは

中小企業における次代承継への取り組みと社員教育の現状



2026年5月、公益財団法人産業雇用安定センター(ジョブ産雇)が実施した調査結果が、現代の中小企業における人材育成と承継問題の重要性を浮き彫りにしました。この調査は、社員教育に関与する課長以上の役職員1,000人を対象に行われました。

調査の背景と結果の概要


今回の調査では、特に「承継人材」と「DX推進人材」の有無、ならびにOFF-JT(Off-the-Job Training)研修の実施状況に焦点が当てられました。まず、承継人材についての結果を見てみましょう。

承継人材の現状


調査の結果、社内に次世代リーダーとしての承継人材が「いる」と回答した企業は48%、一方で「いない」とした企業は52%に上りました。特に、企業規模別に見ると、小規模企業(5〜9人規模)では約7割が候補者を有していないという現実が見えてきます。このことは、中小企業では事業承継の課題が深刻化していることを示唆しています。

承継人材の育成方針


承継人材を持つ企業においては、その育成についての考えが分かれています。約35%の企業が「順調に育っており、特別な育成は考えていない」と回答しているのに対し、約27%は「実務経験を積ませること以外は考えていない」と述べています。OFF-JT研修を活用している企業は22%に過ぎないというデータもあり、特に大規模企業ほどこの数字は増加しています。

承継人材がいない企業の次代に向けた対応


一方で、承継人材がいない企業では、42%が「社内で候補者を見つけ、実務経験を通じて育成する」と考え、20%以上が「次代への承継は考えていない」とも回答しています。この傾向は、特に小規模企業に顕著です。

DX推進人材の有無と不足


次に、DX推進人材に関するデータを見てみましょう。調査によると、社内にDX推進人材が「いる」と回答したのはわずか20%で、「いるが能力が不足している」との回答が31%、「いない」との回答は47%に達しました。特に、小規模企業はDX推進人材不足が深刻です。

人材確保への考え方


今後の人材確保については、29%が「必要な人材は考えていない」と答え、その傾向も小規模企業で顕著です。社内候補者をOFF-JTによって育成する考えは、わずか12%という厳しい現実が浮かび上がります。

OFF-JT研修の実施状況


過去3年間のOFF-JT研修の実施状況については、実施した企業が54%、実施しなかった企業が40%という結果が出ました。特に400人以上の大企業では70%以上がOFF-JT研修を行っており、小規模企業との明確なギャップが見えます。

実施した研修テーマとその効果


実施したOFF-JT研修のテーマは、「組織の活性化」「管理能力・従業員の意欲向上」が多く、各テーマについての研修効果は「予想以上」と「予想通り」が合わせて6割以上と高い評価を得ています。これにより、社員教育の重要性が再認識されつつあることが伺えます。

OFF-JT研修実施しない理由


OFF-JTを実施しなかった理由としては、「必要な時は不定期に実施しているから」が38%、次いで「研修を受けさせるのにふさわしい者がいないから」が21%という結果となっており、この分野でも企業ごとの課題が浮かび上がります。

まとめ


この調査結果からも明らかなように、次代のリーダーを育てるためには、企業全体での方針転換や、人材育成のための具体的な施策が急務です。中小企業におけるOFF-JT研修の実施とそれに伴う効果を再評価し、次代に繋がる事業承継対策を強化していく必要があります。


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