アパグループ、イシン・ホテルズ・グループを完全子会社化し新たな展開を加速

アパグループがイシン・ホテルズ・グループを完全子会社化



アパグループ(東京都港区)は、株式会社イシン・ホテルズ・グループの全発行済株式を取得し、完全子会社化したと発表した。全国最大の954ホテルと134,847室を展開するアパホテルネットワークを更に拡大するため、この戦略的な決定が下された。

イシン・ホテルズ・グループの概要


イシン・ホテルズ・グループは、東京都中央区に本社を置き、全国のホテル運営を行っている。都市型ホテル「the b hotels」および「セントメイン名古屋」を展開し、宿泊施設は17棟、2,643室を持つ。2001年に設立されたこの会社は、不動産を所有せず、賃貸方式や管理委託(MC)方式を中心に運営を行うことに特化している。

代表取締役社長の孔令庸氏のリーダーシップのもと、イシンはこれまでの経営方針を維持しつつ、アパグループの一員として新たな挑戦の舞台に立つこととなる。

子会社化の目的と背景


アパグループは、中期経営計画「AIM5」のもと、2027年までにアパホテルネットワークを15万室に拡大することを目指している。この目標達成のために、イシンの持つ賃貸型運営ノウハウを活用することが狙いだ。従来の直営およびフランチャイズ方式に加え、新しい出店形態として賃貸やMC方式の導入を促進し、出店スピードをアップさせることで、多様なニーズに応えられるようになる。

イシンがアパグループに加わることで、アパホテルの予約サイト「アパ直」の魅力が増し、ユーザーにとって選択肢が広がることも期待されている。これにより、競争力の向上にも繋がるだろう。

経営方針とブランド戦略


新たに加わったイシンのホテルは、今後「アパ直」予約サイトに参画することが決まっているが、従来のイシンの運営方針やブランドの個性はそのまま維持される。アパグループは株主としてイシンの間接的な経営に関与することになるが、ブランドの統合は行わない方針だ。

両者のシナジー効果を引き出すため、実務レベルでのプロジェクトチームを設立し、出店時の資金支援や資材調達の協力を進める予定だ。これにより、ITインフラの共通化も図られ、効率的な運営が期待される。

アパグループの今後の展望


アパグループは、2022年から新しい5か年計画「AIM5 ~APA Innovative Movement」を始動させ、アフターコロナ時代の変化に対応した柔軟な戦略を展開している。今後も、国内ホテルチェーンとしての地位を確立し続けるために、進化し続けるアパホテルネットワークの成長を見守っていく必要がある。

イシン・ホテルズ・グループの加わりによって、アパグループはますます多様化し、競争の激しい宿泊業界でのさらなる成長を目指す。今後の取り組みが期待される。

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