小豆島でごまの魅力を学ぶ!持続可能な地域創生プロジェクト
小豆島の小さな町に、167年の歴史を持つごま専業メーカーの「かどや製油」が立ち上げた地域創生プロジェクト「ごまのみらい小豆島プロジェクト」があります。このプロジェクトは土庄町との連携のもと、小豆島を元気にするために「ごまでつながる持続可能な島」を目指して取り組まれています。
フィールドワークの実施
2023年9月9日、土庄小学校の3年生78名がフィールドワークに参加しました。今回の活動では、廃校となった旧四海小学校を利用し、子どもたちはごまの束の乾燥作業を行いました。その際に目にしたごまの束に、子どもたちは驚きの声をあげるなど、普段目にできない光景に興奮した様子でした。
地産地消推進協議会会長の前田さんは、プロジェクトの目的について説明しました。「ごまを通じて土庄町や小豆島を元気にしようとしています。来年1月には、この体験で収穫したごまが給食に出るので、ぜひ楽しんでください」。また、かどや製油の工場長、石田さんは「70キロのごまから、わずか130本のごま油ができることを体感してください」と語りました。
子どもたちの体験学習
子どもたちは「乾燥ごまのたたき作業」「ふるい作業」「唐箕作業」といった3つの作業を体験しました。特に、干しごまをたたく作業は興味を引き、みんなで楽しく盛り上がりました。実際に手を使ってごまの実を取り出すことによって、普段の料理で使われる食品が、どれほどの手間と工程を経て自分たちの元に届くのかを深く理解する機会となりました。
閉会の際には、陽当の里 伊喜末の会長である濱中さんが「このごまを使った製品がどのように作られるのか、今日の体験を通じて学んでください」と伝えました。また、生徒代表からは「ごまの大切さを学び、これまで以上に大切にして食べようと思います」と感謝の言葉が寄せられました。
工場見学の新たな試み
フィールドワークの後、小豆島工場を訪れ、参加した子どもたちは工場見学を行いました。ごま油の歴史や製造過程について学び、誕生の瞬間を間近で見る貴重な体験をしました。今年から初めて行われるごまの搾油見学では、2025年に収穫される新たなごまがどのように油へと変わっていくのかを実感することができました。
普段目にするごま油とは異なる色と香りを体験し、素材の価値についても理解が深まりました。
この「ごまのみらい小豆島プロジェクト」では、2026年1月には今回の体験を経て収穫したごまを使った給食を提供する予定です。このように持続可能な地域創生を目指す取り組みを通じて、地域の産業振興や雇用の創出に寄与していく方針です。
かどや製油の挑戦
かどや製油は1858年に創業し、以来164年もの間、質の高いごま油を製造しています。地域活性化に貢献しつつ、環境にも配慮した持続可能なビジネスを展開することで、今後も多くの人々にごまの魅力を伝えていくことが期待されます。
このプロジェクトに参加した子どもたちが、将来にわたってごまの大切さを理解し、地元の産業を支える一員となることを願うばかりです。
【かどや製油について】
- - 創業:1858年(安政5年)
- - 所在地:東京都品川区
- - 主な製品:純正ごま油など
- - 売上高:39,450百万円(連結)
- - 公式サイト: かどや製油