恵寿総合病院がBizRobo!導入で業務削減と医療の質向上を実現

恵寿総合病院がBizRobo!活用で業務効率化に成功

石川県七尾市にある恵寿総合病院は、オープン株式会社のRPAツール「BizRobo!」と生成AIを活用し、人手不足の解消と業務の効率化を目指しています。この取り組みにより、年間なんと12,000時間もの業務時間を削減することに成功しました。これは、理想の医療環境を実現するための重要なステップとなります。

人口減少と人手不足の課題

恵寿総合病院が位置する石川県では、2010年代から顕著な人口減少が始まり、これに伴い病院内での人手不足が深刻な経営課題となりました。女性や高齢者の雇用促進といった対策も試みましたが、その効果には限界がありました。そこで、次の一手としてデジタルトランスフォーメーション（DX）による業務効率化を進めることとなったのです。

2021年には、オンプレミス型RPAツールの「BizRobo! Lite＋」を導入し、固定電話やPHSを廃止して業務用のiPhoneを採用するなど、積極的にデジタル化を進めました。

BizRobo!導入の経緯

恵寿総合病院がRPAに着目したきっかけは、理事長の神野氏が全日本病院協会のスタッフからの紹介を受けたことです。その後、複数のベンダーを招いてRPAセミナーを開催し、他の医療機関での成功事例を学ぶことで人手不足解消に向けた確実な効果を確認しました。最終的に、同じ規模の病院での導入実績が多いBizRobo!が選ばれることとなりました。

業務削減を行うロボットの活躍

現在、恵寿総合病院では130体以上のロボットが稼働しています。これらのロボットは情報部門やデータセンターのチームによって開発され、看護師や事務職員が本業と兼任で対応しています。

例えば、入院患者の発熱状況を把握するロボットは、電子カルテから情報を収集し、自動で病室のマップに発熱患者の位置を表示します。これにより、医療スタッフは常に最新の情報を把握し、迅速な対応が可能となります。また、退院サマリーについては、記載していない医師を特定し、督促するロボットも運用されています。

このように、業務の一部をロボットが代行することで、医療の質向上にも繋がっています。デジタルレイバーによる業務の効率化や、医療従事者の負担軽減は、全体のサービスの質向上にも貢献しています。

今後の取り組み

恵寿総合病院では、今後もRPAと生成AIの活用をさらに進める方針です。特に、各部門でのRPA活用の成果を数値化し、全スタッフと共有することで、RPAを活用するモチベーションを高める取り組みも行っています。また、RPAと生成AIとの連携を進めることで、医療スタッフが本来の業務に専念できる環境を整えていく考えです。

このような取り組みにより、優秀な医療人材が集まり、医療の質も向上することが期待されています。