日本生協連による子どもの貧困と生活困窮者支援
日本生活協同組合連合会(日本生協連)は、全国の生協が行っている「子どもの貧困」および「生活困窮者支援」の取り組み状況を2024年度にまとめました。物価高騰や実質賃金の伸び悩みが影響し、家庭の生活は厳しさを増しています。調査によると、8割以上の組合員が物価高に苦しんでいると回答しており、生活困窮者や貧困家庭への支援の重要性が増していることが浮き彫りになっています。
支援活動の現状
調査の結果、子どもの貧困と生活困窮者支援に取り組む生協の数は64と、前年の62を上回りました。子ども食堂、フードドライブ、フードバンクへの参加生協も増えており、特にフードドライブは5生協が新たに参加しています。一方、学習支援に関わる生協数は前回調査から減少しており、支援の内容が変化している様子が伺えます。
物価高騰の影響
物価高は特に寄付文化にも影響を及ぼしており、食品(米など)の寄付が減少しているとの声が多く寄せられています。この背景には、家庭の経済状況が厳しく、余裕のある寄付が難しくなっている現実があります。
教育と心のケア
また、経済的な困難だけでなく、虐待、不登校、メンタルヘルスの問題など多面的な課題に対する包括的な支援が求められる中で、社会福祉協議会との連携も増加しています。生協は単なる物資支援だけでなく、心のケアまでカバーする支援体制を強化する必要があります。
具体的な活動の一例
例えば、みやぎ生協では、家庭の余剰食品ではなく必要としているものを店舗で購入して寄付するスタイルのフードドライブを実施しています。寄付された食品は地域の福祉施設や子ども食堂に直接届けられ、地域の現状把握と継続的支援に繋がっています。このような取り組みは、地域のニーズに応じたフレキシブルな支援を展開していると言えます。
また、パルシステム生活協同組合連合会では、経済的困難を抱える学生への給付型奨学金を展開しています。単に資金を提供するだけでなく、地域団体と連携した生活相談や社会体験プログラムを通して、学生の成長を支える多面的な支援を行っているのが特徴です。
課題と今後の展望
調査結果を踏まえた今後の課題としては、寄付の減少をいかに克服し、持続可能な支援体制を構築するかという点が挙げられます。特に物価が高騰している状況下で、 支援を維持することが求められています。生協が中心となり、地域全体で子どもや生活困窮者を支える仕組みを作り上げていく必要があります。
結論
日本生協連は、今後も全国の生協と連携しながら、子供たちと生活困窮者を取り残さない社会の実現に向けて取り組んでいく方針です。多様なニーズに応える生協の活動は、地域社会において貴重な役割を果たしており、引き続き支援の輪を広げていくことが期待されています。