キユーピーがテネシーに新工場を開設
キユーピー株式会社は、アメリカのテネシー州に新たな生産拠点を設け、2025年5月より調味料の生産を開始します。この工場は、米国における需要の増加に応えるために設立され、特にマヨネーズやドレッシングの家庭用・業務用の製造を行います。テネシー工場の開設に伴い、米国のサラダ調味料市場において更なるブランド浸透を図る狙いが込められています。
開所式の様子
2023年5月20日、現地において開所式が開催され、多くの著名な来賓が出席しました。テネシー州知事のビル・リー氏をはじめとした祝辞が贈られ、キユーピーの代表取締役社長、髙宮満氏は「この工場は長期的に雇用を生み出し、地域経済の発展に寄与したい」と述べました。また、食を通じて社会に貢献するというキユーピーの理念に基づき、地域社会に根づく活動を行うことも表明しました。
式典に続き、参加者は新工場の製造ラインの見学を行い、キユーピーの歴史や創業の志についても学ぶ機会が提供されました。工場内には見学スペースが設けられ、将来的に一般の方々が訪れることができる予定です。これにより、キユーピーのファンを増やし、ブランドの認知度向上を目指しています。
テネシー工場の特徴
テネシー工場は、約15,000㎡の建築面積を有し、年間最大60,000トンの生産能力を持つ予定です。この新たな生産拠点が稼働することにより、カルフォルニアに位置する既存の工場からの輸送コストや時間が大幅に削減され、特に中西部や東部への迅速な商品供給が可能となります。これは、米国市場での競争力を高めるために大きな一歩となります。
キユーピーの成長と展望
キユーピーは1982年、カリフォルニア州に米国初の現地法人であるQ&B FOODS, INC.を設立。以来、順調に事業を拡大し、近年では特に料理の需要が高まる中で、キユーピー製品の人気が急上昇しています。マヨネーズは特に評判が高く、卵黄を使ったコクのある味わいが多くの消費者に支持されています。
さらに、深煎りごまドレッシングは、アジア系や米国系のスーパーマーケットでの需要が増加中です。これからもキユーピーは、各地のテイストに合った商品を提供し続け、ブランド力を高めていく予定です。
新工場設立は、キユーピーの米国での存在感を増すだけでなく、地域経済への貢献や、ファンとの新たな接点を生む取り組みとしても注目されます。今後の展開が楽しみですね。