中古マンション購入意識調査が明らかにした資産価値への関心と動機
株式会社MEMOCOがスムナラと共同で実施した調査により、中古マンション購入者の意識が確認されました。この調査は113名の男女からのデータを元にしており、特にその結果は中古マンション購入時における将来的な売却に対する意識や資産価値の認識が中心です。
調査概要
調査は2025年3月から9月にかけて行われ、インターネットを通じたクラウドソーシングサービスによるものです。113人の回答者のうち、男性が約62%、女性が約38%を占めています。
また、年代別では30代が最も多く、次いで40代と続くことが確認されました。これらのデータは、どの年代がどのような意識を持って中古マンションを購入しているかを示す重要な手がかりとなっています。
将来的な売却への意識
調査結果から中古マンションを購入する際、約53%の購入者が将来的な売却を意識していることがわかりました。さらにその意識の中には、ライフスタイルの変化、資産運用、そして老後の準備など、多岐にわたる理由が含まれています。具体的には、転勤や家族構成の変化に伴って手放す可能性を考えたという声や、有利な条件で売却したいとの期待が見られます。
一方で、約30%の購入者は終の棲家として購入する意向を示し、高い満足度から売却を考えていないようです。これは、永い間住むつもりで納得のいく物件を選びたいという強い思いからきているようです。
資産価値をどう意識しているか
購入者の中で、実際に資産価値を意識していた割合は約62%に達しています。このうちの多くは、売却時の損失回避を目的にして物件選びを行う傾向にあります。故に価値が下がる物件を避ける意識が高まっています。
また、居住性を重要視している人々も多く、「家族の実際の住み心地」を優先している声も聞かれます。このように、資産価値を考慮しつつも、居住性も大切にする慎重な選択が見受けられます。
資産価値重視派が注目したポイント
資産価値をしっかり意識して購入した79名の中でも、最も重視されたのが「立地」であり、約59%の人がこれを最優先に考えていました。次いで「眺望や日当たり」が20%、さらには「築年数」や「耐震性」なども高評価を得ました。
立地については、アクセス性や将来性、売却時により高値での取引が期待できる点が評価されています。このように、立地は不動産の基本原則として広く知られているため、購入者は理解していることが伺えます。
まとめ:調査結果から見える傾向
この調査からは、明確に二つのタイプの購入者が存在していることが見えました。一方は「終の棲家」として長期居住を考え、もう一方は「資産運用」として投資的側面も見据えています。この傾向は年代や家族構成、経済的状況などによって大きく影響されることもわかりました。
全体として、約6割の購入者が資産価値を意識した選択をしていることは、不動産投資に対する教育が進んでいる証拠です。特に立地が重視される傾向は、長期的な視点から見た時の合理性を示したものとして評価できます。今後、中古マンションがどのようにその価値を保ち、変化していくのか注目が集まるところです。