物流センター運営の新時代を切り開く「GWES」
2024年8月、埼玉県桶川市の桶川第2流通センターにて、物流施設統合管理・最適化システム「GWES」が稼働を開始します。これは、LogiTech分野を牽引するGROUND株式会社が開発した革新的なシステムで、シーエックスカーゴが導入することで、物流センターの情報を数値で視覚化し、運営の効率化を目指しています。
GWES導入の背景
シーエックスカーゴは、日本の生活協同組合ネットワークの中で物流を担う重要な企業です。CO・OP店舗への商品配送から、通信販売に至るまで、商品の調達から届けるまでの業務を一手に行っています。しかし、マネジメント業務の標準化においては、ダイナミックな変化に適応するための課題が残っていました。
これに対処すべく、同社は「GWES」を採用。可視化された数値データに基づき、リソースを有効活用し、全関係者が共通の情報を元に改善策を検討できる環境を整えることに成功しました。
GWESの機能とは
GWESの稼働により、シーエックスカーゴは第一号拠点である桶川において、進捗分析(PA)、作業量分析(WA)、在庫分析(IA)のモジュールを導入しました。これにより、現場の作業進捗状況や作業量がリアルタイムで把握できるようになりました。また、従業員の作業負担や生産性を数値化することで、全てのメンバーが共通の情報を持ち、迅速に改善策を実行するための基盤が整っています。
特に注目すべきは、Digitalマップ化された物流センターのレイアウトです。ヒートマップを活用して商品の動きを視覚化し、効率的な在庫配置を促進します。今後は動線最適化(RO)や在庫配置最適化(SO)モジュールも導入される予定であり、保管と作業効率を向上させる大きな期待が寄せられています。
さらなる成長を見据えて
GROUNDは、「GWES」の機能拡充と提供を続け、シーエックスカーゴの事業拡大を支援する方針です。2027年までには、全13拠点へ「GWES」を展開し、各倉庫にあるWMSやWCSと連携させることで、全体の情報を統一的に管理するDX推進を加速させます。
シーエックスカーゴの寺平敦部長は「GWES」を導入したことにより、現場でリアルタイムに情報を共有し、生産性向上のための判断や改善がしやすくなったと語っています。このような取り組みは生協事業への貢献も大きいでしょう。
また、GROUND株式会社の代表取締役CEO、宮田啓友氏は「GWES」を高く評価され、DX推進に寄与していくことを強調しました。今後の協力関係が、両社にとってさらなる成長へ導くことでしょう。
まとめ
GROUND株式会社とシーエックスカーゴの「GWES」導入は、物流業界における新しい取り組みの一端を担い、テクノロジーの力で生産性向上を実現しようとしています。このプロジェクトは、業界の効率化と持続可能な未来に向けた大きな一歩といえるでしょう。