第13回「全広連日本宣伝賞」の受賞が決定
令和6年12月12日、広告界の名誉ある「全広連日本宣伝賞」の受賞者が発表されました。この賞は、公益社団法人全日本広告連盟(全広連)が広告の社会的使命を促進するための功績を称えるもので、今回も数々の素晴らしい業績が評価されました。ここでは、受賞者のプロフィールと彼らの業績に迫ります。
松下賞受賞者:井上礼之氏(ダイキン工業株式会社名誉会長)
井上氏は同志社大学経済学部を卒業後、1994年にダイキン工業の社長に就任し、以降同社の成長を牽引しました。売上高を約4000億円から4兆円以上に引き上げ、広告展開や環境に優しい製品を訴求するキャンペーンを積極的に実施。特に「空気で答えを出す会社」というビジョンを打ち出し、ドア上広告活動などを通じて環境に配慮した広告制作の重要性を広めました。
正力賞受賞者:一力雅彦氏(株式会社河北新報社代表取締役社長)
宮城県仙台市出身の一力氏は、新聞業界での実績が評価され、正力賞を受賞しました。特に東日本大震災後の復興支援に情熱を注ぎ、特集や単行本など、多岐にわたる情報発信を行いました。「不覇独立東北振興」という社是の下、地域密着型の情報発信で広告の役割を再定義し、地域社会の課題解決に寄与しました。
吉田賞受賞者:谷喜久郎氏(株式会社新東通信代表取締役会長)
広告業界の先駆者と呼ばれる谷氏は、1972年に新東通信を設立。その後、名古屋オリンピック誘致や愛・地球博の企画運営など、地域創生に寄与し続けています。数々の受賞歴が示すように、広告だけでなく、人々の心を動かす施策を実行し続けている姿勢が高く評価されています。
山名賞受賞者:奥村靫正氏(TSTJ Inc.代表アートディレクター)
グラフィックデザインの巨星、奥村氏は、その多彩な創作活動が評価され今回の山名賞を受賞。1970年から数多くの著名アーティストのアートディレクションを手がけ、広告や書籍制作でも多様なフィールドで活躍しています。特に日本画の様式や最新のデジタル技術を取り入れた作品は、業界内外で高く評価されています。
受賞理由と今後の展望
各賞の受賞者は、広告の社会的役割を革新し続け、業界の発展に多大な貢献をしています。5月15日には福井市で行われる「第73回全日本広告連盟福井大会」の式典にて、正式な贈賞が行われる予定です。今年の受賞者たちの功績は、今後の広告界や地域社会における新たな挑戦や可能性を示すものとなるでしょう。全広連日本宣伝賞の意義を再認識しつつ、彼らの奇跡の軌跡がこれからの広告業界にどのような影響を与えるか、期待が高まります。