2026年の東京オフィス市場動向を分析するC&Wレポート特集
グローバルな不動産サービス会社、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)は、最新のレポートで2026年Q1における東京のオフィス市場の動向をまとめています。
新規供給と高い内定率
今後1年間の新しいオフィススペースの供給量は約147,000坪と推定されていますが、内定率は依然として高い水準を保っています。この良好な市況により、企業の収益が堅調であることに加え、オフィスワーカー数が増加しているため、東京のオフィス市場は活気を帯びています。空室率が低く、品薄感が強いことから賃料の上昇傾向が続くと見込まれています。
地政学的リスクとその影響
しかし、地政学的リスクも影響を及ぼしています。特に、中東の情勢は長期化しており、これが資材調達の不安定性を引き起こし、エネルギーコストの上昇につながる恐れがあります。このようなコスト増加は企業の収益や雇用にも影響を及ぼす可能性があり、テナント企業が抱える負担が限界を超えると、オフィス需要が鈍化するというシナリオも考えられます。
需給・賃料動向の詳細
都心5区におけるグレードAオフィスの平均成約賃料は41,066円/坪まで上昇しました。前年同期比で11%、前四半期比で4.6%の上昇を記録しています。また、空室率は2025年第3四半期に約5年ぶりに1%を下回り、年末には0.5%にまで低下する見込みです。2026年第1四半期もこの水準を維持することが予想されています。
特に、TOFROM YAESU TOWER(八重洲エリア)やTHE LINK PILLAR 2(品川エリア)の2つの新しいオフィスビルは、内定率がそれぞれ8割を超える成功を収めました。吸収需要も新規供給とほぼ同程度にあり、新しいスペースは順調に消化されています。特筆すべきは、1年以内の竣工予定の新築ビルの90.2%がすでに内定が決まっていることです。
将来の供給予測
2027年や2028年の供給量は、過去10年間の年間平均供給量(約12.9万坪)を下回ると予想され、2030年までは需給バランスにおいて需要が供給を上回る状況が続く見通しです。このことは今後の東京のオフィス市場において対策が重要であることを示唆しています。
詳しいレポートや情報は、C&Wの公式サイトからダウンロード可能です。日本のオフィス市場が今後どのように変化していくのか、注意深く見守っていきたいところです。
C&Wについて
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)は、ニューヨーク証券取引所に上場している巨大な商業不動産サービス企業で、世界中の約60カ国での運営を行い、約52,000人の従業員を抱えています。彼らの提供するサービスには、施設管理や売買仲介、テナントサポート、プロジェクトマネジメントなどがあり、2024年の売上高は94億ドルに達すると見こまれています。C&Wの企業理念「Better never settles」は、同社が持つ受賞歴のある文化を支え、ビジネス界から高く評価されています。