暗号資産レンディングの実態調査結果の発表
株式会社フォーイットが運営するWeb3メディア「Mediverse」は、暗号資産(仮想通貨)を扱う人々の間でのレンディング利用実態についてのアンケート調査を実施し、その結果を公開しました。こちらの調査は、全国の20歳以上の男女500人を対象に行われ、レンディングの実施率や、選定基準の違いについて深く掘り下げています。
調査の背景
ビットコインやイーサリアムといった暗号資産がますます一般的な投資対象になっている昨今、日本国内でもレンディングサービスの利用が増加しています。これは、暗号資産を他者に貸し出し、利益を得るための手法であり、多くの投資家にとって新たな資産運用の一環とされています。
では、どのような層がこのレンディングサービスを利用しているのか、またその選定基準はどうなっているのか、調査結果をもとに見ていきましょう。
レンディング実施率について
調査によると、500名の暗号資産口座保有者のうち、半数以上がレンディングを実施しているとの結果が出ました。特に、男女別に見ると、実施率が男性53.1%、女性59.1%という結果があり、女性がやや多いことが分かりました。年代別では、若年層での実施率が特に高く、20代が70.6%という高い数字を記録しましたが、60代ではわずか11.4%という結果でした。
世帯年収による差も顕著で、300万円以下の所得層では41.8%に対し、1,000万円以上の層は64.1%と、長い差が見られました。このことから、レンディングの実施には年齢と年収が大きく影響していることが確認されました。
現在レンディングしている銘柄
レンディングを行っている275名に、具体的にどの銘柄を利用しているかを尋ねたところ、結果は以下の通りです。
- - 1位: ビットコイン(BTC) 66.2%
- - 2位: イーサリアム(ETH) 45.8%
- - 3位: ソラナ(SOL) 31.3%
特にBTCの人気が圧倒的であり、銘柄数においても、男女の利用率にそれほど差は見られないものの、女子の方がETHやSOLの利用率が高い傾向がありました。年代別とは異なり、世帯年収においては高年収層が全般的にBTCを多く利用している様子が見受けられました。
レンディング先の選定基準
レンディングを行う際、どのような点を重視しているのか調査を聞いた結果、以下の順位が明らかになりました。
1.
金利の高さ - 56.4%
2.
銘柄数 - 41.8%
3.
解約月の自由度 - 38.6%
4.
運営会社への信頼度 - 28.7%
男女別では、金利に関しては双方が同じく重視するものの、男性は「銘柄数」や「運営会社の信頼度」を、女性は「解約月の自由度」と「最低貸出枚数」を重視する傾向が顕著です。また年代別・世帯年収別でも、選定理由には差が見られ、特に年代が上がるに連れて「金利の高さ」がより重要視されていることがわかりました。
結論
今回の調査結果から、暗号資産レンディングに関する利用実態には、性別、年代、世帯年収による明確な違いが見えることがわかりました。特に、レンディングの実施率が高いのは若年層と高年収層である一方、高年収層ほど選定理由が多様化していることが印象的です。今後、レンディング事業者にはこうした利用傾向を踏まえた柔軟なサービスの提供が求められています。
Mediverseでは、今後も暗号資産に関する最新の情報を発信し、利用者の理解を深める活動を続けていきます。