森谷製作所が挑む新しいものづくり
東京都足立区に位置する有限会社森谷製作所は、1962年に創業し、そこから60年にわたる歴史を刻んできました。この企業は、金属の「線材加工」を専門としており、最新デジタル技術を取り入れた進化を続けています。
60年の技術の軌跡
創業者である森谷留治氏は手作業により金属線材加工をスタートさせました。その後、息子の森谷一之社長は機械加工へと移行し、さらに次世代の森谷孝之専務はデジタル技術を取り入れた加工を実施。三代にわたる技術継承は、日本の製造業の発展と密接な関係があります。
線材は非常に細い鋼材で、釘やボルト、機械部品、さらには身近なアイテムであるワイヤーかごやハンガーに至るまで、多くの製品を生み出します。
3次元加工技術
森谷製作所が特に強みを持つのが「3次元」の曲げ加工技術です。この加工は、X、Y、Zの三次元の軸に対して線材を曲げるもので、より複雑で要求度の高い製品を生み出すために不可欠です。同社が採用した「3次元CNCオートベンダー」は金型を使わず、データを直接入力することで自由な形状に加工可能。また、生産性の向上やコスト削減が図れます。
この技術により、商品陳列棚のフックや自動車シート用バネ、家電製品に必要なバネなど、多様な商品が生み出されています。最近では照明器具用カバーの製作も手がけ、その精密さが評価されています。
品質を追求する生産工程
森谷製作所では、材料の準備から検品まで、全工程で高い品質管理が行われています。コイル材を使用しつつ、必要に応じて直線材も取り入れる柔軟性が特徴です。そして、各製品の特性に応じて平面用と立体用の機械を使い分けることで、最適な加工が実現します。
また、溶接工程では多様な技術に対応できる設備を導入し、最終的には熟練の技術者が丁寧に検品を行います。これにより、高品質な製品が提供されています。
地域との連携
森谷製作所は「足立ブランド」としても知られ、地域の製品開発に積極的に関与しています。これまでも異業種交流や講座への参加を通じて、新たな製品開発に挑んできました。最近では、ホームページを通じてのリピーターが増えてきており、売上の3割を占めるまでに成長しました。医療や建築土木など様々な分野に製品を供給しています。
舎人公園桜まつりに出展
2025年3月29日、30日の2日間、都立舎人公園で開催される「舎人公園 千本桜まつり」にて、森谷製作所の足立ブランドブースが設置されます。この機会にぜひ、同社の製品に触れ、地域のものづくりに貢献する情熱をご体験ください。皆様のお越しを心よりお待ちしております。
企業情報
- - 会社名: 有限会社森谷製作所
- - 住所: 東京都足立区千住旭町32-3
- - 電話番号: 03-3882-5485
- - ホームページ: 森谷製作所
こうした技術と情熱の融合が、日本のものづくりの未来を示しています。