銀座で味わう日本の工芸美
4月3日(木)から20日(日)まで、銀座のセイコーハウスホールにて、「工芸・Kôgeiの創造 ー人間国宝展ー」が開催されます。これは、重要無形文化財保持者である人間国宝の作品が一堂に集結する特別な展覧会で、10回目を迎える記念すべき機会でもあります。
日本の工芸は、長い歴史の中で蓄積された技術と美意識が融合した芸術として世界的にも高く評価されています。「人間国宝」とは、その分野において独自の作風を持ちながら高い技術力を示すアーティストの称号です。今回は、陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工の5つの工芸分野から39名の作家の作品が展示され、各々が素材との対話を重ねて生み出した傑作をご覧いただけます。
展示内容の一部
出品される作品の中には、例えば陶芸の神農巌の青磁鎬瓶や、染織の新垣幸子の帯地『協奏曲』があります。漆芸分野では、室瀬和美の金胎蒔絵螺鈿縞文花器や、西勝廣の沈金箱が並びます。金工分野では大角幸枝の南鐐茶心壷があり、木竹工では岐部笙芳の煤竹文花籃が展示されるなど、多様な素材と技術による作品が鑑賞できます。
これらの作品は、単なる美しさだけでなく、「用の美」をも体現しており、日常生活に溶け込む形で日本の工芸が持つ魅力を感じ取ることができます。千年の歴史を持つ日本の工芸文化は、今もなお進化を続け、その存在感は国内外かかわらず注目されています。
ギャラリートークのご案内
特別に設けられたギャラリートークでは、出品作家と直接対話することで、作品に対する理解を深める絶好の機会も用意されています。以下の日程で作家のトークセッションが行われますので、ぜひご参加ください。
- - 4月5日(土) 神農 巌(陶芸)
- - 4月6日(日) 松原伸生(染織)
- - 4月12日(土) 大角幸枝(金工)
- - 4月13日(日) 室瀬和美(漆芸)
- - 4月19日(土) 藤沼 昇(木竹工)
- - 4月20日(日) 須田賢司(木竹工)
各日14:00~開始予定です。
開催情報
会場は、セイコーハウスホール(東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス 6階)で、入場料は無料。営業時間は11:00から19:00まで、最終日は17:00までの短縮営業です。休業日はなく、来場者をお待ちしています。なお、和光ホールは「セイコーハウスホール」としてリニューアルされ、より広範なアート活動への貢献が期待されています。
特別展を通じて、日本の工芸の深い魅力に触れることができる貴重な機会となるこの展覧会を、ぜひお見逃しなく! さらに最新情報については、和光の公式ホームページやインスタグラムもチェックしてください。
ご質問や詳細については、和光美術部(03-3562-2111)までお気軽にお問い合わせください。