関西大学キャンパス改修工事における建設DXの実証実験が成功
建設業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進展している中、株式会社STUDIO55は竹中工務店と連携し、関西大学のキャンパス改修工事現場での実証実験(PoC)を実施しました。この取り組みは、最新の3D計測技術を駆使し、従来の現地調査の限界を克服することを目的としています。
1. 実証実験の背景
関西大学のキャンパスは、多くの学生が出入りする活気ある場所です。歴史あるこのキャンパスの既存建物の改修は、新築とは異なる特有のリスクや不確実性があります。特に、建設年代の異なる建物が密集しており、インフラ図面も各年代ごとにばらばらに存在しています。その結果、「図面上では確認できているが、実際にどこを通っているかが不明」といった情報の断絶が問題視されていました。
また、図面との照合作業や、2D図面では把握できない地形の勾配や樹木の状況を確認するためには多大な時間が必要でした。これらの課題を解決するため、STUDIO55は最新技術を使用した新しいアプローチを導入することを決定しました。
2. 検証したソリューション
STUDIO55が導入したソリューションは、主に以下の2つの技術に基づいています。
SLAM式ハンドヘルドスキャナ
このスキャナは、広大なエリアを歩くだけでセンチメートル級の精度で点群データを取得し、現場の状況を迅速に3Dモデル化します。これにより、時間をかけずに「ありのままの姿」を把握できる環境が整いました。
BIM統合ツール「Revizto」
取得した3Dデータに過去の図面や新築モデルを重ね合わせることで、iPadなどの端末を使って直感的に状況を確認できるシステムを構築しました。この統合により、現場作業の効率と精度が向上しました。
3. 主な実証成果
実証実験の結果、竹中工務店の現場チームは以下の具体的な成果を確認しました。
- - 埋設インフラの可視化: 古い図面に基づく配管が、現地ではどの木と縁石の間を通っているかが明確になり、試掘や位置出し作業の手間を大幅に削減しました。これにより、作業の効率化とともに事故リスクの回避にも成功しました。
- - 樹木調査の迅速化: 従来の方法では、現地で一本ずつ測量していた樹木の「幹径」や「高さ」を、点群データを用いてデスク上で確認できるようになりました。これにより、現場での測定作業を省略し、積算業務の生産性を大きく向上させました。
- - 空中の障害物の事前回避: 以前は図面にない空中の電線や樹木の状況も3Dで可視化され、重機のアームが干渉しないか事前にチェックできるようになりました。
これらの成果は、建設DXや改修工事の生産性向上に向けた大きな一歩となりました。
本実証実験の詳細な内容や課題に関する情報は、STUDIO55の公式サイトで公開しています。建設現場のDXに関心のある方々は、ぜひご覧になってみてください。詳細記事は
こちらからご確認いただけます。
会社概要
STUDIO55は「Support Your Design」というパーパスのもと、建設・建築データの見える化を進めています。今後も業界のDXを推進し、より良い社会を目指していきます。