2025年3月度の東京エリア飲食店売上動向
ポスタス株式会社が発表した2025年3月度の飲食店売上動向レポートによると、3月の全国飲食店の売上は前年対比97.8%と報告されました。この結果は前月から6.4ポイント増加しており、全体的なトレンドとしての回復の兆しが見られます。しかし、売上が前年を下回っていることも事実であり、地域や業種によって差があることが浮き彫りになっています。
売上の地域別推移
全体売上の伸長率は、地域によって異なり、地方平均では93.5%となり、前年対比での改善が確認されています。その中でも、北海道地方が最も高く、96.7%を記録しました。これにより、地域ごとの消費行動や市場動向に影響を与える要因が考察される必要があります。このようなデータは、各地域でのマーケティング戦略に活かすことが可能です。
キャッシュレス決済の浸透
キャッシュレス決済についての調査も行われ、全国平均の比率は51.7%と前月と変わらず安定した水準を保っています。業態別でみると、ほとんどの業態が35%以上の利用率を示しており、特に持ち帰り業態においては、15.1%の高い比率が記録されました。
さらに、ジャンル別見ると、28ジャンル中17ジャンルでキャッシュレス比率が50%を超えています。特にサラダ店ではその比率が20.1%となり、健康志向の高まりが影響していると考えられます。
2月から3月にかけて、食事系・専門料理・持ち帰り業態ではキャッシュレス決済の利用率が増加しました。これは多くの飲食業者が、顧客の利便性を考慮してキャッシュレス決済ツールを導入していることと関係しています。
決済手段の動向
決済手段の内訳を見てみると、クレジットカードが78.5%で最も多く、次いでコード決済が15.8%を占めています。業態別では、専門料理が最も高いキャッシュレス決済比率で50.6%となり、飲食店全体の中での普及状況が浮かび上がります。
課題と今後の展望
業界全体としてまだまだ前年を下回っている売上状況が続いていますが、一方でキャッシュレス化が促進されている点は、今後の成長ポテンシャルを秘めています。ポスタス株式会社では、これらの結果をもとに飲食店を取り巻く環境変化に適応した支援策を今後も提案していくとしています。
私たちの生活がより便利になりつつある中、飲食店もその流れに乗って、消費者が求めるおもてなしを提供し続ける必要があります。これからの飲食業界の発展が楽しみです。