茅ヶ崎市の実証実験
2025-09-11 09:47:49

茅ヶ崎市が全国初の共同利用方式でAWSコスト管理を実証実験開始

茅ヶ崎市における全国初の実証実験の開始



2025年9月11日(木)、茅ヶ崎市にて新しい試みがスタートします。株式会社メタップスホールディングスが提供するAWSコスト管理ツール「srest」を活用し、全国で初めての共同利用方式による実証実験が行われるのです。この取り組みは、自治体が共同でシステムを活用することで、各自治体の運営費用を効果的に管理し、将来的なコスト最適化を実現するために始まりました。

実証実験の背景



自治体は2026年3月までに、基幹業務システムを標準準拠のものに移行し、ガバメントクラウド上で運用することを目指しています。この移行により、自治体のシステム運用において柔軟性が生まれることが期待されています。しかし、この過程では運用経費が発生し、限られた財源の中でクラウドコストの適正な管理と最適化が求められています。

特に茅ヶ崎市は共同利用方式を採用しており、複数の自治体が一つのシステムを共同で使用しています。これによりAWSアカウントは運用補助事業者が保有するため、自治体の側からは利用料の内訳を把握しづらいという制約が生まれます。その結果、請求書の検収作業に多大な時間を費やすことになり、特にマルチベンダー体制の中では情報の収集や確認に手間がかかります。このような現状から、自治体のコスト最適化に向けた検討が難しい状況が続いていました。

取り組みの概要



この課題を解決するための施策として、茅ヶ崎市は「srest」を導入し、AWSコストの可視化と検収作業の効率化を実現します。実証実験では、「srest」の導入によって、これまで運用補助事業者から得られなかった利用明細や内訳情報を自治体自らが直接取得できる体制が整います。この変化により、請求書の検収に伴うデータ収集や内訳整理の手間が軽減され、その結果を実証する予定です。

例えば、月々の請求に関する情報が手に入ることで、時間的な負担が軽減され、本来はコスト最適化に向けるべきリソースをその分充てることが可能になります。

茅ヶ崎市の期待



茅ヶ崎市デジタル推進課の松野友貴様は、「この実証実験によってクラウドコストが可視化され、自治体と事業者が協力して業務を効率化し、コスト削減に繋がると期待している」と述べています。具体的には、業務の効率化で生み出された時間を、ガバメントクラウド利用料のコスト最適化に向けた重要な議論に向けることが目標なのです。

また、同様の課題を抱える全国の自治体に対しても、本実証実験が一つの解決策として機能することを願っているとのことです。

「srest」について



「srest」は、複数のAWSアカウントのコストデータを統合し、継続的なコストの最適化を支援するためのツールです。直感的に操作可能なダッシュボードによって、各部門やシステム単位での詳細なコスト分析が可能であり、企業全体のクラウドコストに対する透明性を高めることができます。このツールは、AWSが実施する技術レビュー「AWS Foundational Technical Review」を通過し、正式にAWS認定ソフトウェアとしても認められています。

今後の動向に注目が集まるこの実証実験。茅ヶ崎市の取り組みが全国に波及し、自治体のデジタル化が進んでいくことが期待されます。


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