山梨県南アルプス市から発信する新たな自動化のカタチ
山梨県南アルプス市に拠点を持つ二つの企業が共同で開発した自動化システム、「コラボシステム」が注目を集めています。このシステムは、協働ロボットと荷物を持ち上げるバランサーを組み合わせたもので、通常の自動化設備では実現が難しい柔軟性を持っています。ここでは、「コラボシステム」の背景とそのメリットを詳しくお伝えします。
1. 「全部ロボット化しない」現場のリアルな課題
製造業の現場では、全自動化が常に解決策とは限りません。多くの中小企業では、コストや設置スペース、機器の段取り替えによる煩雑さから、完全なロボット化は難しいのが実情です。「人手を減らす方法があれば良いのに」との声に応え、甲斐ダイアログシステム株式会社とトーヨーコーケン株式会社がタッグを組み、「ちょうどいい自動化」を実現することを目指しました。
2. 先進技術の融合でスマートな作業環境を実現
甲斐ダイアログシステムは、FA装置の設計から製造、制御ソフトの開発、ロボットティーチングまで、包括的なサービスを展開しています。その一方で、トーヨーコーケンは長年の経験をもとに、オートバランス制御の特許技術を搭載した「ウルトラバラマン」を提供。この二つの技術が結合することで、限られたスペースで効率よく操作性と安全性を両立したコンパクトな自動化システムが完成しました。
[ウルトラバラマンの特長を紹介するショート動画にぜひご覧ください。]
3. 実績としての効果:作業時間の短縮と生産性の向上
「コラボシステム」では、最大35kgまでの荷物を安定して運ぶことが可能です。既存の作業では人がかかりっきりだった工程が、作業時間を最大5分の1に短縮し、生産能力は約1.5倍へと向上した実績があります。また、他の事例では80kgクラスの重量物も運搬しており、300kg超の大型物品への対応を計画中です。
4. “ちょうどいい自動化”の3つのメリット
「コラボシステム」を導入することで得られるメリットは以下の3点です。
- - 導入コストが抑えられる:大規模な設備を必要とせず、手頃な価格で省人化・省力化を実現します。
- - 安全性を確保した協調設計:協働ロボットとバランサーが一緒に動作することで、人と機械が共に作業できる環境を提供します。
- - システムの拡張性:モジュール設計を採用しているため、将来的な機能追加やラインの拡張が可能です。
このように、南アルプスから発信された「コラボシステム」は、製造業が直面する人手不足や高齢化問題に対して強力なソリューションとして位置付けられます。今後、この技術がさらなる発展を遂げ、広く普及することが期待されます。自動化の未来を切り開くこの取り組みを、ぜひご注目ください。
会社概要
- - 会社名:トーヨーコーケン株式会社
- - 代表者:代表取締役社長 渡邉 一人
- - 所在地:
- 東京本社(営業・管理部門):〒136-8666 東京都江東区南砂2-11-1
- 山梨事業所(設計開発・製造拠点):〒400-0415 山梨県南アルプス市宮沢301
- - 事業内容:建設・製造・土木現場向け省力化機器の開発・製造・販売
- - ホームページ:トーヨーコーケン株式会社
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