臨海副都心の革新:テレコムセンタービルでの実装検証
東京都の臨海副都心青海地区に位置するテレコムセンタービルにおいて、YKK AP株式会社がフィルム型ペロブスカイト太陽電池を使用した建材一体型太陽光発電の実装検証を開始しました。このプロジェクトは、次世代型ソーラーセルの社会実装を見据えた取り組みの一環です。
BIPV内窓の新たな取り組み
YKK APは、関電工などと連携し、窓や壁面を利用した新しい発電技術の開発を進めています。これにより、2022年から続けてきた様々な実証実験の成果を踏まえ、実際のオフィスビルにおける検証を開始することになりました。本実装検証では、既存のテレコムセンタービル内にBIPV内窓を設置し、熱線反射ガラスを使用したオフィスビルへの発電効果を実証することが主な目的です。
実施内容について
検証は2025年8月5日から始まり、2026年1月20日までの予定です。具体的には、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いた内窓の設置を行い、発電データや設置方法のチェックを行います。このプロジェクトでは、12枚の太陽電池を設置し、最終的には14枚を予定しています。また、ペロブスカイト太陽電池とシリコン太陽電池との比較も行われる予定です。
主な目的は以下の通りです:
1.
発電検証:熱線反射ガラスを使用したオフィスビルにおいて発電がどの程度影響を受けるかを確認。
2.
設置方法の検討:フィルム型太陽電池の設置手法を検討し、内窓に配置する構造を採用。
3.
データ収集:複数のBIPV内窓の取り付けにより、方位や角度による発電データを取得。
4.
雪上反射光の再現:冬季の反射光効果を考慮した発電手法の検討。
カーボンニュートラルへの貢献
このプロジェクトは、YKK APが持続可能な社会を目指して進めている「窓で断熱」から「窓で発電」へと発展させる取り組みでもあります。カーボンニュートラルの実現に向け、エネルギー効率の向上を図ることが期待されています。
結論
臨海副都心のテレコムセンタービルでのこの実装検証は、次世代型の太陽光発電技術を社会に早期に実装するための重要なステップです。今後の展開にも期待が寄せられ、持続可能な未来に向けた新たな希望を感じさせるプロジェクトとなるでしょう。