新たな水産業の形
2025-06-18 13:30:27

サステナブルな水産業を目指した遠隔自動給餌システムの実証試験が始動

サステナブルな水産業を実現するための挑戦



近年、天然資源の枯渇が懸念される中、養殖業の重要性はますます高まっています。特に、環境への影響を考慮し、持続可能な水産業の実現が求められています。そんな中、サステナブルな養殖業を目指して、株式会社FOOD & LIFE COMPANIES(F&LC)、尾鷲物産株式会社、ヤンマーホールディングス株式会社が共同で取り組む「遠隔自動給餌システム」の実証試験が始まりました。

実証試験の概要



この実証試験は、2025年6月から三重県尾鷲市にある尾鷲物産の養殖場で行われ、約14,000尾のブリを対象にしています。この取り組みでは、遠隔自動給餌システムを導入し、エネルギーコストの低減を目指します。具体的には、海水と餌を混合して供給する技術を活用することで、効率的な給餌を実現します。

共同実証試験の期間


  • - 場所: 尾鷲物産株式会社尾鷲養殖場(三重県尾鷲市)
  • - 期間: 2025年6月〜2026年1月(予定)
  • - 対象: 約14,000尾のブリ

各社の役割と目指す姿



参加する企業それぞれには明確な役割が与えられています。F&LCは養殖ブリの品質を評価し、尾鷲物産は養殖場の提供とブリの育成を担当します。一方、ヤンマーHDは遠隔自動給餌システムの開発と運用を行い、実証データの取得と分析を担当します。この協力により、持続可能な水産業のモデルを作り上げることを目指しています。

サステナブルな水産資源調達に向けて



F&LCは「変えよう、毎日の美味しさを。広めよう、世界に喜びを。」というビジョンに基づき、水産物の持続可能な調達に向けた取り組みを進めています。天然魚の適正利用と計画的な調達、地域の養殖事業者との連携を強化することで、安定した水産物供給の基盤を築いていくのです。

一方、尾鷲物産は地域特性に応じた高品質な養殖魚の供給を目指し、大学との連携を通じて最新の技術開発に取り組んでいます。ヤンマーHDは、持続可能な漁業へ向けた様々なソリューションを提供し、「獲る漁業」から「育てる漁業」への転換を進めています。

先進的な技術力



ヤンマーグループは、養殖関連技術として、画像認識による魚数と体重の自動計測技術を有しています。さらに、遠隔操作による給餌技術を導入することで、複数の生簀を一台の操縦システムで管理できます。これにより、給餌作業の効率化と作業量の軽減が期待されます。

未来の水産業へ向けた道筋



この実証試験を通じて、F&LCは2026年中に、養殖したブリをスシローの一部店舗で販売することを予定しています。この新たなビジネスモデルは、環境に優しい水産業の実現に向けた大きな一歩となるでしょう。

福祉や環境問題に配慮しつつ、持続可能性を重視した新しい水産業の形が、今、始まっています。


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