アドベンチャーワールドの企業内保育園が導く新時代の働き方

株式会社アワーズが運営するテーマパーク、アドベンチャーワールドは、近年急速に進化を遂げています。同社は、地域社会に根差した企業理念を基に、社員がより良い働き方を実現するために企業内保育園『キラボシ』を2018年に開設しました。これは、現代の働き手にとって大きな転換点となる取り組みの一環です。

会社の理念と保育園開設の背景

アワーズは「こころでときを創るSmileカンパニー」という理念を掲げ、社員が心から楽しみながら仕事をすることを目指しています。しかし、特に女性社員の中には、出産を機に仕事を辞めざるを得ない状況がありました。このような背景から、多くの社員が都外から地元に移住していて、親族や友人のサポートが得られず、仕事との両立が難しくなっていました。

その結果として、社員は「会社は好きだけど、育児環境が整っていないため離職を決断するしかない」という辛い選択を余儀なくされていました。そこで、アワーズは2人目の子どもの出産をきっかけとした「2人目の壁」を乗り越えるため、2018年に企業内保育園『キラボシ』の運営を開始することになりました。企業内保育園の解説にあたっては、社員からの意見を丁寧に聞き取り、期待に応えるプログラムを導入しました。

TUNAG導入の意義と効果

保育園の設立においては、単に施設を整えるだけではなく、社員が安心して利用できる環境づくりも必要です。そこで、アワーズは保育園と社員間のコミュニケーションの円滑化のため、TUNAGというプラットフォームを導入しました。これにより、社員が他の部署の活動を理解しやすくなり、柔軟な勤務口座を実現するための制度も整備されたのです。

さらに、TUNAGは企業内保育園の情報を発信するための重要なツールになり、運動会などの社内イベントの様子を共有することで、社員間のつながりが深まっていきました。その結果、企業内保育園の職員数は5名から11名へ、園児数も2名から18名へと大幅に増加しました。

女性管理職の増加と多様性の尊重

企業内保育園の効果は、女性管理職の数にも好影響を与えました。開設前の2名から2022年には17名へと、女性リーダーが8.5倍にも増加しました。このことは、企業全体の多様性を重視した環境づくりが進んだ結果であり、障がい者、外国籍の方、LGBTQ+の方々にも活躍しやすい土壌が形成されつつあります。