ティアフォーが自動運転開発を加速する新型センサーフュージョンキットを発表
自動運転の実現に向けて、ティアフォーが新たにリニューアルした「センサーフュージョン開発キット」の概要をご紹介します。このキットは、自律型マシンや自動運転システムの開発を一層速めることを目指し、既存の2台のコンピュータを統合してシンプルな1台の構成に改良されました。この新しい構成により、物体認識技術がより効率的に導入可能となり、自動運転技術の発展が期待されています。
リニューアルの特長
今回のリニューアルにより、ティアフォーが提供する自動運転用車載カメラ、LiDAR、そして自動運転用コンピュータが一体となったパッケージが実現しました。これにより、開発者は迅速にセンサーフュージョン技術を活用した物体認識の開発環境を整えることができ、平易な手順に従って導入を進めることができます。具体的には、適切なセンサーやコンピュータの選定からROS(Robot Operating System)2を活用した開発環境の整備、さらにシステム間の同期やキャリブレーションの作業もスムーズに行えるように設計されています。
特に、今回新たに追加された「NVIDIA Jetson AGX Orin」を搭載したエッジコンピューティング製品を使用することで、高度なロボティクスおよび自律型マシンに必要なエネルギー効率と処理能力を兼ね備えています。これにより、ティアフォーの車載カメラで取得したハイダイナミックレンジ(HDR)の映像を使用し、深層学習による画像認識、LiDARからの点群処理、さらにはセンサーフュージョンのすべての処理を1台で実行できるようになります。
開発の自由度を提供
さらに、本キットに付属するソフトウェアはオープンソースとして公開されていますので、開発者は自由に改良を加えながら独自の研究開発を進めることが可能です。ここまでの機能により、開発の工数を大幅に削減し、製品化までのリードタイムを短縮することが期待されています。
展示会での発表
この新型センサーフュージョン開発キットは、2025年3月11日から開催される「embedded world Exhibition&Conference」でお披露目される予定です。展示はパートナー企業であるConnect Techのブースで行われ、実際にその性能や効用を体験することができます。
お問い合わせ先
製品についての詳細やご質問は、ティアフォーの公式メールアドレス(
[email protected])までご連絡ください。また、販売代理店に関する情報も併せて、アイサンテクノロジー及びDigiflecの各公式サイトから確認が可能です。
ティアフォーとは
ティアフォーは「自動運転の民主化」をビジョンとして掲げ、世界初のオープンソース自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発を推進しています。自社製品を基にした自動運転システムの社会実装に取り組み、この技術を通じてより良い社会の実現を目指しています。詳細情報に関しては公式ウェブサイト(https://tier4.jp)をご覧ください。