不登校児童たちの自主企画による修学旅行
修学旅行は、ほとんどの学生にとって特別な体験となりますが、学校に行けない児童にとっては未体験の思い出となってしまっています。それでも、株式会社ガイアックスが運営するオンラインフリースクール「aini school」では、そんな不登校児童たちが自らの手で修学旅行を企画し、実現に向けた活動が進められています。
自主企画の背景
昨年、初めて実施されたこの修学旅行イベントは、全国からの児童たちの積極的な参加によって成功を収めました。「修学旅行に行きたい」との気持ちが、様々な理由で学校に行けない児童たちの中から生まれたのです。参加できなかったメンバーのためにオンライン配信を計画するなど、子どもたち自身が主体となって全てを設計しました。
2025年の修学旅行に向けた準備
2025年9月4日から6日の2泊3日間、再び修学旅行が開催される予定です。今年も全国の児童生徒約20名が参加し、北海道から福岡県まで多様な地域の子どもたちが集まります。夏休みにはオンラインでの「修学旅行会議」を定期的に行い、活動内容やスケジュールの詳細を話し合います。各自が持ち物リストや献立を考えるなど、すべての準備を子どもたち自身が進めていきます。
参加者の声と成長の瞬間
昨年の修学旅行に参加した児童たちからは、自信がついたり、外に出ることを楽しめるようになったといった報告が寄せられました。その一環で、新幹線での一人旅を経験した小学6年生の保護者は、本人の成長を驚きと共に語ります。「新しい挑戦ができたことで、他のことにも自信が持てるようになった」とのこと。
支援の重要性
不登校になった理由は多岐にわたりますが、最も重要なのは温かいサポートです。修学旅行を通じて、子どもたちが他者と触れ合う機会がもたらされ、家族との関係も改善されるという報告は多く、オンラインでのサポートがその次のステップへの後押しとなっています。リモート環境で築かれた人間関係が、実際の参加を促す要因ともなります。
修学旅行の多様性
今回の修学旅行は、オンラインとオフラインのハイブリッド形態で行われる予定です。参加者は現地に集まることも、家からオンラインで参加することも選べます。そのため、どのような状況にいる子どもでも参加しやすくなっています。プログラムも多様化しており、全員が同じことをする必要はありません。強制参加のような状況を避け、子どもたちの自主性を重視する形が取られています。
感動の瞬間と未来への道
また、夜にはキャンプファイヤーが予定されており、多くの児童がそこに思いを寄せています。感情を言葉にする時間もあり、過去の苦しみや挑戦について語る姿は、周囲の子どもたちに共感を呼びます。「ここにいる仲間となら、どんな経験も乗り越えられる」と涙ながらに発言する子どもたちもいます。このように、信頼し合える関係性は、参加者の心に残る宝物となるでしょう。
最後に
不登校児童たちが望む「修学旅行」は、かけがえのない経験を提供します。彼らが感じた様々な成長や変化は、将来の可能性を広げる大きな一歩となります。2025年の修学旅行も、子どもたちにとって特別な思い出となることでしょう。たくさんの笑顔と感動が待っています。これからも、どんな児童でも「やりたい」を実現できる場所を目指し続けるaini schoolの取り組みに期待が高まります。