環境未来を見据えた新LNG燃料フェリーの就航!
三井E&S造船株式会社が内海造船株式会社とタッグを組み、新たな航路へと挑むLNG燃料フェリー「さんふらわあ かむい」の就航が話題を呼んでいます。このフェリーは、大洗~苫小牧間を結ぶ、環境への配慮がなされた新しい交通手段として、脱炭素社会を目指す上での重要なステップです。
LNG燃料フェリーとは?
LNG(Liquefied Natural Gas)燃料フェリーは、液化天然ガスを燃料とする船舶で、従来の重油に比べて二酸化炭素(CO2)排出量が大幅に削減できる特徴があります。さらに、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)の排出も抑えられ、環境への影響が軽減されるため、近年ますます注目を集めています。
「さんふらわあ かむい」は、15,512総トンのサイズを持ち、ガス燃料供給装置(FGSS)を装備しています。三井E&S造船が手掛けたこのFGSSは、内海造船と共同で設計され、最適な機器構成と燃料タンク容量を実現しました。
技術と挑戦
三井E&S造船は100年を超える船舶設計・建造の実績を揃えています。その中で特に40年以上にわたるLNG船建造経験を活かし、最新の自律操船技術やデジタライゼーション技術も導入されています。これにより、これまでの海上輸送の安全性向上、船員の労働環境の改善が図られています。
新燃料関連のエンジニアリングに力を注ぎ、環境規制や新たなルールに対応する取り組みも進めています。今後は、これまでの技術力と経験を基に、他の顧客からの新燃料を用いた船舶の導入ようなニーズにも柔軟に対応し、持続可能な未来を支えていく予定です。
企業の背景
三井E&S造船は2017年に設立され、東京都港区に本社を構える造船会社です。一方、内海造船は1944年に設立されたあり、その本社は広島県尾道市にあります。今回は、この二つの企業が協力することで、LNG燃料船の開発という夢の実現へと踏み出しました。
今後の展開
「さんふらわあ かむい」の就航は、今後の海上輸送における新たな可能性を示しています。環境問題への意識が高まる中、新燃料を用いた航路は、より持続可能な社会の構築に向けた大きな一歩です。三井E&S造船も内海造船も、引き続きこのようなプロジェクトに取り組んでいくことでしょう。
新たな燃料としてLNGの採用が進めば、今後はさらに多くの船舶がエコフレンドリーな運航を実現していくことが期待されます。これにより、日本の海上輸送が持続可能な形へと進化していくことでしょう。