2025年の世相が映し出された「今風お墓参り川柳」作品集
2023年、全国の優良石材店で構成される「一般社団法人 全国優良石材店の会」が主催した「今風お墓参り川柳」コンテストの入選作品が発表されました。このイベントには、約15,000句もの応募があり、その中から選ばれた10作品が見事に並びました。
この川柳コンテストのテーマは、2025年の日本の社会情勢と流行に関連したもので、各作品には当時の出来事やトレンドをユーモラスに表現したものが多く含まれています。特にお墓参りを通じて、亡き方への思いを込めつつ、クスっと笑える要素が凝縮された作品たちは、年末特有の感慨深さと共に楽しむことができます。
2025年の異常気象とお墓参り
2025年は観測史上最も高温だった年とされ、異常な猛暑が続きました。それを反映した川柳の一つには、こんな言葉がありました:
- - 「お墓にも塗ってあげたい日焼け止めかけら」 (女性・大阪府大阪市)
- - 「墓参り供は日傘とハンディファンほり・たく」 (男性・千葉県松戸市)
このように温暖化の影響を意識させる作品からもお墓参りの苦労が伝わってきます。猛暑の中、少しでも快適にお参りできるための工夫が垣間見えます。
2025年に話題となった米の価格高騰
次に取り上げられたのは、「令和の米騒動」の影響を受けた川柳です。米の価格が高騰し、多くの家庭で米不足を経験した2025年を思い出させます。こちらの作品は以下のとおりです:
- - 「感謝込めお墓に供えるブランド米デコピン」 (男性・長野県駒ヶ根市)
ブランド米の供えに感謝の気持ちを込めている様子が、温かい気持ちを運んできます。
大阪・関西万博とミャクミャク
また、大阪・関西万博が開催された年でもあり、そのキャラクター「ミャクミャク」をテーマにした作品も生まれました:
- - 「ミャクミャクと想い受け継ぐ墓参りびっぐべいびー」 (男性・千葉県千葉市花見川区)
万博の盛り上がりと共に、当時の社会情勢が作品に反映されています。
スポーツの熱狂と墓参り
さらに、2025年にはプロ野球選手の活躍もあり、特にロサンゼルス・ドジャースの大谷選手が話題を集めました。こちらの作品もスポーツの熱気を伝えています:
- - 「ドジャースの試合の日避け墓参りねねちゃん」 (男性・福岡県北九州市八幡西区)
試合の日にお墓参りをするという独特のシチュエーションが、他とは一味違った視点を提供しています。
政治の変革とお墓参り
また、2025年は政治の動きも活発でした。女性初の首相誕生を受けた作品には、以下のものがありました:
- - 「少子化で連立となり両家墓婆爺豆腐」 (男性・千葉県市川市)
時事問題をお墓参りに絡めることで、社会全体に対する鋭い視点が融合しています。
クマ出没とその影響
今年、日本中でクマの出没が相次いだことについても言及がありました。こちらの作品でその現実を映し出しています:
- - 「熊よけを鳴らし田舎の墓参りてち」 (女性・奈良県生駒郡)
クマ出没の中でも安心してお墓参りをするためのアイデアが感じられます。
大河ドラマや映画の影響
また、2025年には大河ドラマや映画も多くの話題を提供しました。ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に触れた作品がこれです:
- - 「べらぼうめ!ご先祖怒る墓じまいK・U」 (男性・福島県郡山市)
また、映画「国宝」のヒットを思わせる作品も含まれています:
- - 「たいせつに国宝の如く墓磨くAkiki」 (男性・神奈川県川崎市宮前区)
最後に
これらの作品を通して、2025年を振り返ることはとても楽しい経験です。クスっと笑える要素がふんだんに盛り込まれた川柳たちに、心が和むひとときを楽しむことができました。年末年始の訪問時には、ぜひ思い出に浸りながら、お墓参りを行ってみてはいかがでしょうか?