商船三井、トレードワルツ、スズキが協力覚書を締結
2023年、横浜で開催されている第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)において、商船三井、トレードワルツ、スズキの3社がインドとアフリカ間の自動車商流に関する協業のための協力覚書を締結しました。これにより、自動車の輸送における貿易実務の課題を解決し、持続可能な経済発展を目指す取り組みがスタートすることとなります。
自動車商流の現状と課題
自動車輸送における貿易実務は、いまだアナログな部分が多く、船荷証券の発行などの書類取り扱いが手間となっているのが現状です。このような課題を解決するために、3社は電子化を含めた新たな解決策の導入を検討しています。加えて、脱炭素化を促進するための具体的な取り組みも進めていく方針です。
日印協力イニシアティブの重要性
2025年2月に開催される「日本・インド・アフリカ官民フォーラム」において提唱された「アフリカの持続可能な経済発展に向けた日印協力イニシアティブ」の重要性を3社は深く認識しています。各社の事業の親和性を考慮し、それぞれの強みを生かして、地域経済の発展に貢献することが期待されています。
強靭なサプライチェーンの構築
TICAD 9での本覚書発表は、インドからアフリカに至る経済圏のサプライチェーンを強靭化し、連結性を向上させるための具体的な第一歩となります。今後、商船三井、トレードワルツ、スズキの3社は一致団結して、インド・アフリカ間のサプライチェーン構築に取り組むことを伝えています。
各社の活動
商船三井は近年、インドからアフリカ向けの自動車輸送サービスを強化しています。一方、トレードワルツは、2024年に経済産業省のプロジェクトに参加してアフリカやインドの貿易ビジネスの電子化を進めます。スズキはインド製の小型車を供給し、多くのアフリカの人々の移動を支援しています。特に、燃費が良く耐久性に優れた小型車は、中間層のニーズに合致しており、インドとアフリカの市場を結びつける要素となっています。
今後の展望
商船三井、トレードワルツ、スズキの協力は、インドとアフリカの市場の成長を促進するだけでなく、地域の企業の連携を強化する可能性も期待されています。これにより、両地域のビジネス環境が開かれ、経済的な相乗効果が生まれることが期待されます。
三社は、インド・アフリカの未来を見据え、持続可能な成長を追求し、地域の発展に向けて積極的な取り組みを続けていくことでしょう。