トロデルビの承認
2026-03-23 15:24:51
ギリアド、HR+/HER2-乳がん治療薬トロデルビの適応追加承認を取得
ギリアド、HR+/HER2-乳がん治療薬の新たな承認を取得
ギリアド・サイエンシズ株式会社は、化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性(HR+/HER2-)の手術不能または再発乳がんに対する治療薬として、抗体薬物複合体トロデルビ(R)(一般名:サシツズマブゴビテカン)の適応追加承認を取得しました。この承認は、2024年に承認されたHR-/HER2-乳がんに続くもので、HR+/HER2-の患者に新たな治療選択肢をもたらします。
トロデルビの背景とその重要性
トロデルビは、IHC で判定可能なTROP-2という細胞表面抗原を標的としたファースト・イン・クラスの抗体薬物複合体で、特に乳がんや肺がんにおいて高い発現率があります。トロデルビは、独自の加水分解性リンカーを利用し、化学療法に耐性を示す患者に広く用いられることが期待されています。今回の適応追加は、国内外の第III相試験(TROPiCS-02)および第I/II相試験(ASCENT-J02)の結果に基いています。
増田慎三教授は、「トロデルビの承認は、日本のHR+/HER2-乳がん患者にとって朗報だ」と述べています。内分泌療法に耐性を示した患者にとって、新たな治療法が提供されることは、医療の進展を示す重要な意義を持っています。
トロデルビの臨床試験の成果
TROPiCS-02試験では、化学療法歴を有するHR+/HER2-の乳がん患者543名を対象に、トロデルビによる治療が医師選択治療と比較されました。その結果、トロデルビは無増悪生存期間において統計的に有意な延長を示し、全生存期間についても同様の結果となりました。追跡調査の中央値はトロデルビ群で13.8ヶ月でした。
一方、ASCENT-J02試験第Ⅱ相パートでは、42名の患者にトロデルビの有効性を検討し、奏効率はTROPiCS-02試験における結果と同程度でありました。主な副作用には、好中球減少症、下痢、脱毛などが確認されましたが、多くの患者にとって新たな治療の道が開かれたと言えるでしょう。
グローバルな視野での影響
ギリアド社は、トロデルビを通じて、乳がん治療の可能性を広げる取り組みを進めています。トロデルビは、すでに50カ国以上で承認されており、その効果が世界中の患者に認められています。今後も多くの患者にとっての治療の選択肢を増やすべく、さらなる研究が続けられることが期待されます。
ギリアド・サイエンシズの展望
ギリアド・サイエンシズは、35年以上にわたり革新的な医療の実現に向けて取り組んできた企業です。乳がんのみならず、HIVやウイルス性肝炎、COVID-19といった様々な分野での医薬品の開発を進めています。今後も新たな科学的発見をもたらし、患者の命を救うための努力を続ける姿勢が期待されます。トロデルビの新たな承認は、その一環として、医療界における新たな希望を象徴するものであると言えます。