香川県直島町で始まる新たな養殖事業と国産ハマチ・カンパチの魅力

直島町での新しい養殖事業が始動

香川県香川郡直島町で、有限会社三栄水産と有限会社大塚水産、さらに株式会社Genki GDCがタッグを組み、「ハマチ・カンパチ」の養殖事業を開始しました。直島町は、瀬戸内海に位置し、年間を通じて水温が安定しているため、養殖に理想的な環境が整っています。この事業により、質の高い国産ハマチ・カンパチを全国のお客様にお届けできる体制が整い、地域の魅力を発信する機会となります。

直島町の恵まれた海域

直島町は、水温の安定性や潮通しの良さが際立っています。ハマチやカンパチの養殖には、このような条件が不可欠であり、魚たちがストレスなく育成される環境が整っています。また、この地域で育ったハマチは、オリーブハマチというブランド名で知られ、脂ののった食感と繊細な風味が自慢です。

日本の水産業が抱える課題

日本の水産業は、地球温暖化による水温上昇や漁獲量の減少という課題に直面しています。こうした状況において、直島町の安定した水温は特に重要です。今後、この地域の特殊性を生かして収穫を行い、持続可能な水産業を実現することを目指しています。

協業による期待される効果

この新たな養殖事業では、直島町に45基の生け簀を設置し、年間約900トン（約18万匹）のハマチ・カンパチを生産することを目指しています。2026年の冬からは本格的な出荷が開始。その一環として、2025年12月下旬からは「直島寒ぶり」が限定販売される予定です。この施策により、直島町ブランドの高品質なハマチ・カンパチを全国で楽しむ機会が増え、消費者にとっても大きなメリットがあります。

消費者へのメリット

- 全国どこでも、味わい深い直島産のハマチ・カンパチを楽しむことができる
- 鮮度と品質のばらつきが少ないため、より良質な食体験が期待できる

生産者へのメリット

- 地域ブランドの価値向上に寄与し、販路を拡大
- 安定した需要に基づき長期的な生産体制の維持が可能に

企業へのメリット

- サプライチェーンが強化され、高品質な商品を確実に提供できる体制の確立
- メニューの多様化を通じて顧客満足度が向上

ハマチとカンパチの違い

青魚の中でもハマチとカンパチは似た存在ですが、生態や味わい、育成環境において異なる特徴を持っています。ハマチは比較的育てやすく、ふっくらとした食感が特徴。対してカンパチは潮通しの良い環境を好むため、身質に密度感があり、高級魚として人気があります。両者がうまく共存できる直島町の海域は、その特性を生かした養殖に最適です。

三栄水産の技術力

三栄水産は、直島の海を熟知した養殖技術を持つ企業であり、潮流や水温に応じて最適な育成環境を作り上げることに力を入れています。その結果として、脂が乗った均一な身質を育成し、鮮度を保持するための出荷・処理工程にも注力しています。今後もこの技術を活かし、他の魚種における養殖事業の展開も視野に入れています。