新しい働き方の探求
2025-07-14 08:42:17

新しい働き方を探求するイベント「労働をとりもどす」の様子

イベント「労働をとりもどす」レポート



2023年6月20日、東京都中央区で開催された「労働をとりもどす」イベントについてレポートします。このイベントは、労働者協同組合とティール組織についての理解を深め、「働く」ことの未来を考えるものです。主催は、株式会社Trustyyleが運営するコミュニティ「人事図書館」。

イベントの背景と目的


このイベントは、2022年10月に施行された新しい法律、労働者協同組合法に基づいて企画されました。この法律により、共同労働を行う団体が法人格を取得できるようになり、従来のピラミッド型組織の意思決定と実行の一体化を目指しています。具体的には、以下の2つの目的が掲げられました。

1. 法律施行後の実践知の共有。
2. ティール組織やNPO法人の経験をもとに、より実現可能な運営モデルを模索。

参加者と登壇者


当日は、労働者協同組合の研究者である松本典子氏、ティール組織の実践者である松田光憲氏、地域NPO活動の実践者である松井健太郎氏、社労士の岩田佑介氏の4名が登壇し、それぞれの視点から議論が展開されました。

当日の様子


インプットトーク


松本氏は、協同組合の登場から現在の153法人設立という現状までを紹介しました。そして、「10人規模の小単位に分かれることで、全員参加型の合意形成が実現できる」と実例を挙げて説明しました。

クロストーク


松田氏はティール組織について、経営者自身の成長が自主経営に欠かせないことを述べ、「制度先行ではなく、経営者の器の拡張が必須」と指摘しました。
岩田氏は、共同組合における労働契約や運営の重要性について具体例を提示し、実務に即した課題を提起しました。また、松井氏は地域NPOの活動を通じ、「理想と現場のギャップは、協働する関係性が埋める」との意見を述べました。

Q&Aセッション


参加者は、具体的な運営についての質問を多数寄せ、「組合員が増えた際の意思決定」「学生インターンの受け入れ」など、多様な意見が交わされました。

参加者の声


アンケートでは、「知らないだけで働き方の選択肢が多いと実感した」、「協同組合のマネジメントとティール理論の関連を理解できた」、「社労士の視点での質問が実務と結びついていて興味深かった」との声が寄せられ、満足度は平均4.6という評価を得ました。

総括と今後の展望


このイベントから「制度と人の関係性を同時に考えることの重要性」が浮き彫りとなりました。今後は、法制度の実践例を共有する勉強会や、組合型・ティール型への挑戦を進める企業へのフィールドツアーなども計画されており、学びと実践の場をさらに拡充していく考えです。「ひとりでは困難な挑戦も、仲間とともに実現可能」な社会を目指して、新たな働き方を一緒に模索していきましょう。

登壇者プロフィール


  • - 松本典子氏: 駒澤大学経済学部教授、労働者協同組合に関する著書を執筆。
  • - 松田光憲氏: ありのまーま合同会社代表社員、ティール組織を推進。
  • - 松井健太郎氏: 株式会社ヨハク代表取締役、地域NPO活動に参加。
  • - 岩田佑介氏: 特定社会保険労務士、労使関係のアップデートを提唱。

人事図書館とは


人事図書館は2024年に東京人形町にオープンしたコワーキングとコミュニティの融合した場所です。2500冊以上の人事に関する書籍と700名以上の会員が集まり、「仲間と学びで未来を拓く」をテーマに様々な活動が行われています。公式サイトやSNSでも最新情報が発信されています。


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