地域と結びつく新たな推し活体験を広島で実現
株式会社JTBは、NTTテクノクロスとビットトレードと共に、広島でのユニークな取り組みを実施しました。それが、AKB48ファンと地域を結ぶ「推し活×地域活性化プラットフォーム」の実証実験です。このプロジェクトは、ブロックチェーン技術を用いて、ファンに新しい体験を提供し、地域経済に貢献することを目指しています。
実証実験の内容
2025年9月15日、広島で開催された「AKB48 20th Year Live Tour 2025 〜PARTYが始まるよ〜」に合わせて、ファン向けの特別イベントが行われました。このイベントには、「AKB48×広島寄り道イベント」というコンセプトが設定され、ファンが対象の特別な体験が提供されたのです。
参加するためには、ファンは「ファンNFT」を事前に取得し、イベント期間中の9月15日から17日までに広島の指定店舗を訪れます。そして、そこでQRコードをスキャンすることで限定のデジタルコンテンツを獲得できる仕組みとなっています。このような仕組みにより、ファンは新しい形の推し活が楽しめるだけでなく、地域経済の活性化にも貢献することが可能です。
プラットフォームの特徴
本プラットフォームは、ファンの保有NFTと地域ショップの連携を実現するための独自技術を用いています。NTTテクノクロスが開発したこの技術は、ファンが所有するNFTの組み合わせによって、さまざまなデジタルコンテンツへのアクセスを制御します。NFTを用いることで、従来の観光では得られなかった新しい地域体験を提供することができます。
特に、Web3を活用したこの新しい仕組みは、ファンと地域ショップ、そしてタレントとの三方が互いにWin-Winの関係を築く基盤を作ることを目指しています。実際に、参加したファンからは「次回も参加したい」という声が多数寄せられ、94%がイベントを楽しんだと回答しています。
参加したショップの評価
また、参加店舗からも好意的な意見が多く寄せられました。「イベントを通じて新規のお客様が来てくれた」、「新しい客層との接点が生まれた」といった報告があり、実売上の増加を感じている店舗も存在しました。これにより、今後の推し活とのコラボレーションに期待がかかります。
地域活性化への影響
地域に関しても、実証実験に参加した96%の人が「広島の魅力を再発見できた」と答え、多くの参加者が地域経済への関心を高めたことがわかります。イベント期間中には、参加者が平均3店舗で買い物をし、93%が実際に店舗での購入を行ったと報告されています。このように、推し活を通じて地域ショップの新たな集客チャネルとして機能したことが明らかになりました。
今後の展望
JTBは、この成功を受けてさらなる実証実験やプレ商用化を計画しており、本プラットフォームの技術をさらにブラッシュアップし、事業化を目指していきます。これにより、推し活を通じて地域とファンがより密接に結びつく未来が期待されるでしょう。
この実証実験は、ファン、地域ショップ、プロダクションの三者が互いに利益を得る可能性を示すものであり、地域活性化の新たな形がここにあることを感じさせます。今後の進展に注目です。