2026年版クレジットカード不正利用調査結果
かっこ株式会社(Cacco)が2026年に行った「クレジットカード不正利用に関する実態調査」の結果が発表されました。調査は、全国のネットショッピング利用者でクレジットカードの不正利用被害に遭ったことがある20歳以上の男女400人を対象に実施されました。ここでは、調査結果のハイライトを詳しく解説します。
1. 春夏に多発する不正利用
調査の結果、クレジットカード不正利用の被害が春と夏に集中していることが判明しました。特に4月から9月の期間中に44.6%の被害が発生しており、その中でも4〜6月が23.8%で最も多く、次いで7〜9月が20.8%と続きました。新生活のスタート、大型連休、夏セールなど、消費行動が活発になる時期に不正者が狙っていることが考えられます。
2. セール中の焦りが被害を引き起こす
不正利用の際の状況についても興味深いデータが得られました。約4人に1人が「セール中で焦っていた」と回答しており、その割合は23.5%に上ります。オンラインショッピングを行う際、消費者は心理的に焦ってしまい、その結果、注意力が低下する瞬間を不正者に付け込まれていることが明らかになりました。
3. 補償率の低下
過去の調査と比較して、被害金額の補償率が69.8%に留まっており、前年の85.8%から16ポイントも減少しました。この背景には、多くの被害者が低額決済で長期間気づかず、補償期限が切れてしまうというケースが増えていることが影響しています。
さらに、「申請方法が分からず放置した」と回答した人の中でも特に20代と30代の若年層が多く、自身の補償を申請することに対して心理的なハードルを感じていることが見受けられます。加えて、電話による申請を求めるカード会社も多く、デジタル世代の若者にとって手間がかかると感じる点は、この問題をさらに悪化させる要因になっています。
4. EMV 3-Dセキュアの普及とその課題
対策として、EMV 3-Dセキュア(本人認証)の導入が前年比で約2倍に急増したにもかかわらず、71.5%のユーザーがこの本人認証を「面倒」と感じています。このことは、クレジットカード利用者がセキュリティ強化を求める一方で、便利さを追求したいという相反する心理を表しています。
5. 被害後の行動変容
不正利用の被害を受けた後、48.8%の人が「毎月明細を確認するようになった」と回答しており、34.3%は「利用通知機能を設定した」とのことでした。このことからも、被害を受けた消費者が如何に行動を変え、今後のリスクに対して気を付けるようになったかがわかります。
まとめ
今回の調査結果からは、クレジットカード不正利用の実態が浮き彫りになりました。特に、補償率の低下や若者の放置問題は、大きな課題として捉えられます。これに対処するためには、消費者が即時利用通知機能を効果的に活用し、事業者側もクレジットカードのセキュリティ対策を強化していく必要があります。この課題に取り組むことが、今後ますます厳しくなるクレジットカード不正利用の被害を減らす鍵となるでしょう。