キュアコード株式会社と健康経営の先進事例
富山県を拠点に、医療・ヘルスケア分野におけるアプリやWebシステムを開発するキュアコード株式会社。代表取締役の土田史高氏が率いるこの企業は、経済産業省と日本健康会議による認定制度において、「健康経営優良法人2025」の中小規模法人部門で8年連続の認定を受けたことが発表されました。それも、富山県に本社を置くIT企業としては唯一の快挙です。
健康維持への思い
キュアコードでは、社員一人ひとりが健康でいることが、個人の成長やチーム全体の生産性を向上させると考えています。そのため、ICT技術を活用して健康を支えることを企業の理念の一環として掲げています。特に、富山県の「元気とやまかがやきウォーク」アプリや、三重大学との協力による心不全患者向けのPHRサービス「ハートサイン」など、様々なアプリの開発を行い、従業員自身もこれらのサービスを利用。自らの健康管理に役立てています。
独自の取り組み
1. 有給休暇の柔軟な取得
2024年度からの新たな取り組みとして、1時間単位での有給取得を可能にしました。これにより、従業員は急な体調不良や家庭の用事による通院などに対して、柔軟に時間を調整できます。実際に「子供の通院で有給を取得でき、家庭と仕事を両立できている」という利用者の声も寄せられています。
2. ストレスチェックの実施
労働者50人以上の事業所にストレスチェックが義務づけられていますが、キュアコードは従業員50人未満であるにも関わらず、自主的に実施しています。これにより、従業員は自己評価や業務の効率化、生活の質向上に向けた改善策を講じることができます。
3. 食生活改善プログラム
毎月の体重測定を行い、BMIを計算して個人に合った食生活改善の目標を設定。ゆっくり食事をすることや、22時前に食べ終えることを推奨しています。
健康維持の支援
ウェアラブルデバイスを用いた健康管理も積極的に行い、自社開発アプリへのフィードバックにつなげています。また、スニーカー通勤を促進する「Walk Biz補助制度」など、運動を推奨する支援策も用意
されています。
SDGsへの参加
キュアコードは「富山県SDGs宣言」にも参加し、心身の健康を維持しつつ、持続可能な社会の実現に向けて貢献しています。これにより、県内企業の連携を促進し、SDGsの普及活動を強化しています。
未来への展望
キュアコードは、疾患ごとに別々に開発していたシステムを統合し、PHRデータを活用した研究機関や自治体向けの新システム「PHRONTIER®」をリリースしました。これにより、個々の健康データの連携が可能となり、医療分野でのコスト削減が期待されています。今後、医療とヘルスケア分野でのデジタル化を進め、地域の健康を支える企業としての役割を果たしていく方針です。
最後に
キュアコードの取り組みは、単に従業員の健康を守るだけでなく、社会全体の健康寿命を延ばし、持続可能な地域社会を実現するための非常に重要な活動です。これからも、キュアコードの動向に注目し、地域の健康推進のための活動に期待が寄せられます。