新たな音の体験を提供する『ミライスピーカー』
近年、特に大切にされるようになったのが、すべての人が快適にコミュニケーションを取れる環境の整備です。そんな中、国際線エリアを持つ羽田、成田、関西空港にて、全日本空輸株式会社(以下、ANA)が、株式会社サウンドファンの特許技術『ミライスピーカー』を導入しました。この新しいスピーカーは、聞こえにくい方々とのスムーズなコミュニケーションを実現するために設計されています。
この『ミライスピーカー』の最大の魅力は、音量を上げることなく言葉をクリアに届ける点です。OTA(音声技術)の専門家によると、これは独自技術「曲面サウンド」によって実現されており、従来のスピーカーが持つ課題を解決する画期的な商品です。具体的には、平板を湾曲させた振動板が、音声を広く、遠くへと届ける効果を持っています。
実施の背景
ANAは、2024年4月に施行される「障害者差別解消法」の改正に伴い、より一層合理的配慮の提供を強化しています。これにより、聞こえに不便を感じている利用者の方々が、安心して空港を利用できる環境作りが求められています。『ミライスピーカー』は、その一環として導入され、実際にスムーズなコミュニケーションをサポートするために機能します。
これまでの試運転においても、参加者から高く評価されています。ANASPECIAL ASSISTANCEカウンターでの業務を行うスタッフからは、「難しい操作ナシで使用でき、言葉が明瞭に伝わる」ことが非常に助かるとの声が寄せられています。これにより、より多くのお客様に対して迅速で簡便な案内を行えるようになりました。
新しい技術の導入による影響
国際線エリアへの『ミライスピーカー』の導入は、ANAだけでなく、他の空港や公共機関においても次のステップが期待されます。特に、航空業界は利用者の多様なニーズに対していかにアジャストしていくかが求められており、この取り組みがその手本となるでしょう。また、聞こえにくさを抱える層へのアプローチが強化されることで、社会全体でのバリアフリー化が進む一助となると考えられています。
今後の展望
サウンドファンは、今後も『ミライスピーカー』を活用し、音のバリアフリーをさらに進化させていく姿勢を打ち出しています。事業者としても、聞こえに困難を感じる方とそのご家族が、明るく前向きに生活できるようなサポートを行っていくことがミッションです。さらに、D2Cモデルを通じて、消費者からのフィードバックを積極的に取り入れ、新しい製品の開発に結びつけていく予定です。
最後に、『ミライスピーカー』は音声を届けることをより快適にするために開発された製品であり、その技術は日本国内のみならず、世界中のさまざまなシーンにおいて活用されていくことが期待されています。これからの音響世界の進展に目が離せません。