フィンテックの未来
2025-04-11 13:33:08

東京とバルセロナ、フィンテックの未来を切り拓くパートナーシップの展望

東京とバルセロナが結ぶフィンテックの未来



株式会社スケールアウト(以下、スケールアウト)とBarcelona Finance Hub(以下、BFH)が新たなパートナーシップを発表しました。これは、両者がフィンテックスタートアップの日本市場進出を支援し、国際的な成長を促進するための重要な一歩となります。2025年4月1日からのこの取り組みは、昨年締結された22@Network BarcelonaとのMOUに基づき、スタートアップの海外展開をサポートすることを目的としています。

スタートアップにとって、地元市場から海外へと視野を広げることは、成長に不可欠ですが容易ではありません。特に、商慣習や文化が異なる市場に対して、既存の戦略をそのまま持ち込むだけでは通用しません。新たな市場を開拓するためには、地元の消費者のニーズや商習慣を徹底的に理解する必要があります。これはまさに「イチかバチかの賭け」ではなく、現地の理解を深めて成功の可能性を高める過程が求められるのです。

具体的には、スタートアップは海外市場において仮説を立て、その仮説を現地で検証し、実証することで市場の可能性を探る必要があります。初期のターゲット顧客やそのニーズを見つけるためには、深い洞察・理解が不可欠です。しかし、特にアーリーステージのスタートアップにとって、海外でこのプロセスを進めるためのリソースやネットワークは限られています。

多くの場合、営業担当者を業務委託で雇うものの、その委託先の個人の人脈範囲にとどまりがちで、一方的なセールスに終始してしまうケースも見受けられます。また、イベントや展示会で現地企業と接点を持つ機会はあっても、リモート環境ではビジネスモデルやそれぞれの強み・弱みをしっかりと理解することは難しく、単なる名刺交換に終わってしまうこともしばしばあります。

これらの課題を解決するため、スケールアウトは、イノベーションと新規事業立ち上げの経験を持ち、BFHと連携していくことになります。この提携は、海外スタートアップの日本市場参入を支援する「JAB(Journey to Alliance and Beyond)」プログラムの一環でもあり、スケールアウトのノウハウを活かして日本の事業者が現地での仮説検証をすることで、成長ポテンシャルを明確にし、ヨーロッパのスタートアップが日本市場に進出するための道筋を拓いていくことが期待されています。

スケールアウトは、リーン・スタートアップの手法に基づく新規事業開発の支援を数多くの企業に提供しており、その知見とネットワークを駆使して、日本市場での成功を希望する海外スタートアップとの共創を進めていきます。また、リーン・スタートアップに精通した日本のプロフェッショナルたちが、海外スタートアップに対する市場の可能性を追求していきます。

一方、BFHは、COSPACE社が運営するフィンテック特化のイノベーション・スペースとコミュニティで、日本企業との提携を通じて地域のスタートアップを支援していきます。「起業家や組織がコミュニティの力を通じて繋がり、成長する場を提供する」というビジョンのもと、6000人以上のメンバーからなる企業コミュニティを形成しています。

今回の提携により、スケールアウトのイノベーション実践の知識とネットワーク、BFHおよびCOSPACE社が持つ強力なスタートアップネットワークが合わさり、日本市場に関心を持つ海外スタートアップの成長と、日本企業との共創の機会増大に貢献できると確信しています。

スケールアウトとBFHのリーダーたちの期待


株式会社スケールアウト共同代表 山形 啓二郎は、「このJABプログラムの初プロジェクトとしてフィンテック分野への注力を始めており、バルセロナのスタートアップと日本企業とのオープンイノベーションを加速していく」と語っています。また、BFHのディレクター Quino Fernándezは、バルセロナと日本との連携がフィンテックで進んでおり、スタートアップの海外展開の可能性を広げることに期待を寄せています。

まとめ


スケールアウトとBFHのパートナーシップは、日本とバルセロナのフィンテックイノベーションを繋ぐ大きな一歩です。この協力を通じて、両者が新しい市場開拓においてどのような成功を収めるか、注視していきたいと思います。


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