岡山大学の挑戦
2025-09-26 23:28:28

岡山大学が提案する脱炭素の未来ときびだんごの新しい価値

岡山大学が提案する脱炭素の未来ときびだんごの新しい価値



岡山大学が行っている「きびだんごカーボンフットプリント(CFP)表示実証研究」が話題を呼んでいます。この取り組みは、地域の伝統的な和菓子であるきびだんごにおいて、環境負荷を数値化し示すことを目的としています。

CFP表示の概要



2025年9月1日より、国立大学法人岡山大学と株式会社廣榮堂、MS&ADインターリスク総研が協力し、倉敷美観地区にある廣榮堂倉敷雄鶏店で展示・販売を開始しました。このプロジェクトでは、学術研究院社会文化科学学域の天王寺谷准教授の指導の下、学生たちが観光客に直接CFPについての説明を行いました。

アンケート調査やインタビューも行い、観光客がどのように環境コミュニケーションを受け取っているかを探る機会が設けられました。本プロジェクトの対象となったのは、「元祖きびだんご」と「むかし吉備団子」です。

CO2排出量の違いを探る



その結果、元祖きびだんごのCO2排出量は1箱(15個入り)あたり766 g-CO₂eで、むかし吉備団子は638 g-CO₂eというデータが得られました。この情報は観光客にとっても新しい発見であり、商品の選定において新たな基準ともなりました。観光客からは、「パッケージの違いが環境に影響することを初めて知った」「岡山県産のもち米を使うことが環境に優しい選択になるのは面白い」といった声が寄せられました。

学生の積極的な参与



この実証研究に参加した学生たちは、CFPの意義や製品による環境負荷の違いを多くの観光客に伝えることで、新たな意識を形成する手助けをしました。「環境負荷が低いと聞くと、そちらを選びたい」という感想も多く聞かれ、学生たちは多くの観光客に対し環境問題について話す機会を持つことができました。実際に、観光客が学生の説明に耳を傾け、その意識が変わる瞬間を目の当たりにしたという学生もいました。

企業の期待と未来への意気込み



プロジェクトに関わった株式会社廣榮堂の小西社長室長は、この取り組みを通じて伝統的な和菓子への新たな価値を創出できると強く感じており、学生の視点や観光客のフィードバックを次の製品開発に活かす意向を示しました。MS&ADインターリスク総研の浅井上席コンサルタントも、CFP表示が新しい選択肢を消費者に提供する重要性を語りました。

地域全体の取り組みへ



この活動は観光地を訪れる人々にとって、環境問題を自身の問題として捉える良いきっかけとなります。CFP表示実証研究は10月31日まで続き、学生たちは金曜日の午後のみ現地活動を行います。

岡山大学のこの取り組みは、地域の脱炭素経営を促進させる第一歩となるでしょう。今後も、この大学の活動に注目し、地域社会との協力を進めていくことに期待が寄せられます。


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